外食では「高たんぱく・低脂質」なメニューを選ぶ

  1. カロリーオーバーしたら翌日調整
  2. 一人の外食は高たんぱく食に
  3. 低脂質食が調整のポイント

患者さんからよく聞く悩みのひとつに「外食が多くてなかなかやせられない」というものがあります。

昨今、会食や飲み会などの機会は激減しましたが、大人数で料理やお酒を楽しむ場合はカロリーオーバーしやすく、ダイエッターにとっては落とし穴になりがちです。

可能であれば、肉や魚、卵、豆腐などを使ったたんぱく質中心のメニューを頼むとよいですが、相手がいることなので店選びやメニュー選びもコントロールするのは簡単なことではありません。

しかも、お酒を飲むと満腹中枢が麻痺しやすく、どうしても食べすぎ飲みすぎが起きてしまうものです。

私は、昔から飲み会では楽しむことを優先して、やむをえずカロリーオーバーしたら、翌日のランチを蕎麦にするなど、脂質を減らして摂取カロリーを調整すればいいと考えるようにしています。ただし、たんぱく質の摂取量は減らしません。たんぱく質を減らしてしまうと代謝低下につながるので要注意です。

それよりも、外食中心の人が気遣うべきは一人での外食です。

何をどのぐらい食べるのか、自由に決められますから、チャンスだと思って上手に選択してください。

ポイントはやはり「高たんぱく・低脂質」なメニューを選ぶこと。

私は肉が食べたい日には、ステーキチェーン店でヒレ肉を食べたり、たんぱく質食材が豊富に揃うコンビニ食を活用したりしています。

たんぱく質ダイエットで健康的な体をつくる

また、牛丼が大好物なので、一人で外食するときには牛丼チェーンによく行きます。最近は、健康を意識したメニューを揃える牛丼チェーンが増えていて、とても気に入っています。

例えば卵や豆類などを足したサラダ風の牛丼や、高たんぱく低脂質な鶏ひき肉を使った丼など、工夫を凝らしたメニューが続々と登場しています。カロリーや栄養バランスだけでなく、食べ応えも重視して作られているので、男性でも満足できるのがうれしいところです。

ちなみに、メニュー選びの際は、腸内環境のことも考えて食物繊維と発酵食品も一緒に食べるといいでしょう。

▲たんぱく質ダイエットで健康的な体をつくる イメージ:yukimco / PIXTA

私は牛丼チェーンの朝定食で、牛丼の具が入った小鉢とハムエッグ、白米、サラダ、みそ汁がセットになったメニューをよくオーダーし、そこに必ず納豆を追加します。

外食には「糖質オフ」を謳(うた)うメニューもありますが、たんぱく質と糖質はセットで食べてほしいので、あえて選ぶ必要はありません。とはいえ、外食の白米は量が多すぎる場合もあるので、「少なめ」でオーダーするのがよいでしょう。

体型維持のためにジムに通っているという人も多いですが、外食翌日のカロリー調整と、「高たんぱく・低脂質」なメニュー選びを心がければ、簡単なウォーキングだけで体重は維持できるようになります。ジムにかかる経費は、年間数万から十数万にもなりますから、経済的負担も軽減できてとてもお得です。

しかも、たんぱく質食材は手軽に入手できて、食材の種類も豊富なので飽きることもありません。

つまり、たんぱく質ダイエットは一時的ではなく、一生続けていくことができる条件が揃っているということ。もちろん良質なたんぱく質をしっかり摂り続けることでダイエットだけでなく、健康長寿な体を手に入れることにもつながるのです。