面倒ごとすべてを引き受ける
芸能界にはマネージャーという職業がある。事務所によってケースバイケースだが、売れてるタレント1人に対して1人、ないしは複数のマネージャーがついている。とはいえ、そのような状態は稀で、数人のタレントを1人のマネージャーがまとめて管理してる事務所が多い。
俺はフリーでやっていた時期があるので、マネージャーの大切さがよくわかっている。なぜなら、マネージャーがいないと芸事だけに集中できないからだ。
たとえば、仕事先とのギャラ交渉から、仕事内容の打ち合わせ、当日のネタに入るまでの段取り、仕事が終わった後の請求書作成と、面倒なことは実に多い。
社会人にとっては当たり前の仕事なのだろうが、そういうのが嫌でこの世界に飛び込んできた俺みたいな人間にとっては、これらの面倒なことをまとめてやってくれるマネージャーの存在は実にありがたい。
さらに、「この芸人は本当に面白いんで使ってやってください」と売り込みまでしてくれるのだ。優秀なマネージャーなくして、この芸能界で生き抜くことはできない。
マネージャーといっても多種多様だ。大学を卒業して就職先に芸能事務所を選んで入社してくるマネージャーもいれば、テレビ関係の仕事を経てマネージャーになる者、芸人として活動していたがそれを辞めてマネージャーに転身する者などさまざま。
ちなみに俺の現在のマネージャーHは元芸人。だから、よく気がきくし、芸人が売れるために本当に頑張ってくれているのも知っている。
何より元芸人なので、お笑いのことをよくわかっている。そして、芸人が言われて嫌なことや腹が立つことは絶対に言ってこない。