心を病んでしまった社員にも有効

また、うつ病で休んだ方の職場復帰のときにも、非常にいい声掛けです。そういう方は、いろんな不安を抱えています。前と同じようなパフォーマンスができるかなとか、一回休んでしまっているからやっぱりダメだと思われないかなとか、さまざまなプレッシャーを感じています。

ですから、あまり褒めすぎてしまうと、こんなに褒めてもらったんだから頑張らなきゃという感覚になり、それが負担となって逆に相談できなくなってしまうこともあるのです。だからといって、みんなが腫れ物に触るみたいに声を掛けられないでいると、自分は必要ないのかなと思ってしまいます。

たとえば、復帰したばかりだから負担はかけられないと、単純作業を頼んだとします。でも当人は、こんな仕事って必要あるのかな、私は本当に必要なのかなと考えてしまいがちです。

そこで「注目する声掛け」です。「それちゃんとやってくれているね」と言うだけで、自分を必要としている人がいると感じられるのです。かつ、褒められるよりも負担にはなりませんし、ちゃんと見ていてもらえているという安心感も得られます。

とても簡単にできますので、ぜひ覚えておいてください。

スキル:注目する声掛け 「2020年からのマネジメント術」(小社刊)より

 

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