少女歌劇団ミモザーヌ「5年間の集大成をメンバー全員で届けます」

「少女歌劇団ミモザーヌ」で出会えた“新しい自分”

――皆さんの人生において、「ミモザーヌ」はどのような場所なのでしょうか？

すずき　宝物です。ミモザーヌは、舞台だけのために集まったメンバーではないからこそ、合宿も含めて、みんなと多くの時間を共に過ごしてきました。メンバーは戦友でもあり、最も理解し合える存在。それは、広井さんや先生方を含めた環境がそうさせてくれます。家族や友達には話せないことも、この場所では話せるというか。

私は静岡出身なんですけど、この年齢で大阪や関東の人たちと舞台ができることってまずないじゃないですか。10代で、こんなに大掛かりな舞台制作の経験ができたこともそう。ミモザーヌでの全てが、私の人生にとっての宝物です。

▲すずきゆい

さかもと　輝ける場所です。レッスンで壁にぶつかり、一時的に光れないときは誰にでもあるかもれませんが、それでも後に1つの光になるような。同じ目標に向かっていても、いろんな光があふれてくるんです。きっとみんなにとっても、家や学校では出せない光を出せる場所なのではないでしょうか。

いまもり　青春、かな。学業と両立しているからこそ、土日はレッスンで友達と遊びにいけないことも多いんです。でも、学校では味わえない楽しさ、苦しさ、ツラさ、うれしさ、いろんな思い出がここに全てあります。メンバー同士ぶつかることもありますが、ぶつかったときの解消方法を考えるのも、自分たちなんですよね。ミモザーヌは学校の先生がいなくても、自分で考えて前に進まなきゃいけない場所だから。いろんな思い出も含め、自分にとって大きな青春です。

ちば　私にとってミモザーヌは、自分を見つけられた場所。ダンスはずっとやってたけど、将来については何も決まってなくて。でも、いま思えば、ここに来なかったらできなかったことがいっぱいありますね。土日のレッスンだけじゃなくて、平日もどれだけ自分を磨いて、それを土日に先生に見せられるか。

その自主練習も本当に重要で、自分自身としっかり向き合い研究できた時間になっているんですよね。自分の得意なこと、やりたいことを見つけられて、人としても成長できたと思います。ミモザーヌに入らなかったら、今の私はいないはず。ここに来られて、本当によかったです。

――最後に、冬公演『Love Letter〜いまもりまなか卒団公演〜』への意気込みをお願いします！

ちば　2023年はたくさんの大きな変化があったので、この冬公演を集大成として、2023年で得たこととして活かしていけたらと思っています。まなかの卒団公演なので、まなかが安心して卒団していけるよう場を作り上げていきたいです。

さかもと　夏公演で得たものを、どう変化させるかに挑戦したいです。不良の役で学んだ“かっこいい”を、また違う表現でできないかと思ってます。まだ時間があるので、試行錯誤を重ねながら、自分の引き出しを増やせるような表現を探していきたいです。

すずき　2023年は、ミモザーヌでたくさん夢を叶えさせてもらいました。いろんな場面で新しいスキルを吸収した年なので、それを冬公演でどう生かせるかが大事なところだと思います。夏公演を見た方にも、冬公演からの方にも楽しんでいただけるような公演にしていきたいと思っています。そして何より、いまもりまなかを応援していただけるような公演にしていきたいですね。

いまもり　私の最後の公演と思うと、寂しい気持ちもあります。でも、大好きなメンバーと作り上げられる最後の舞台なので、全力で挑みたいと思っています。私は今までの公演でフラメンコだったり、中国語だったり、男性の役だったりと、毎回の公演で新しいことに挑戦してきました。最後の冬公演でも新しい挑戦をして、私らしい最後を迎えられるように頑張りたいと思います。この5年間の集大成を、メンバー全員でお届けしたいと思っています。

(取材：すなくじら)

▲少女歌劇団ミモザーヌ冬公演「Love Letter〜いまもりまなか卒団公演〜」