僕がユニフォーム交換をしない理由
これはJ2を特集するテレビ番組でも話題に上がったけれど、ユニフォーム交換が自腹というのは今でも変わっていません。“J2あるある”だと思います。
横浜FCの場合、試合後にユニフォーム交換すると給料から天引きという形で自腹を切ることになります。たしか1枚1万5千円くらいするはずなので、決して安くありません。カズさんは毎回ユニフォーム交換を求められると思うから、それだけでもかなりの出費になっているはずです(笑)。
多くの場合、プレーする選手はハーフタイムにユニフォームを着替えるので、最低でも2枚は必要になります。だから2枚しか支給されないチームの場合、ユニフォーム交換したらすぐに補充しないと試合で困ってしまいます。
横浜FCは支給される2枚がどちらも半袖で、長袖のユニフォームはない。寒い時期に開催される時は、ほとんどの選手がなかに長袖のインナーシャツを着ているけれど、僕はあの締め付けられるような感覚が嫌いなので半袖でプレーしています。正直、寒い(苦笑)。
ちなみに僕はユニフォーム交換が好きではないので、自分から交換を申し出たことはありません。たぶんメッシやクリスティアーノ・ロナウドといった世界的スターと対戦しても、自分の意志で交換をお願いすることはないと思います。
自腹を切ることになるからという理由ではなく、人のユニフォームにまったく興味がないんです。それにもらっても飾る場所がないのです。カズさんはコレクションのように飾ってあるらしいけれど、僕の家にはそんな広いスペースはないので(苦笑)。
でも対戦相手にお願いされた時は断らないので、僕のユニフォームでよければ話しかけてください。
ミドルシュートは打たせてもOK
ピッチ内に目を移しても、J1とJ2には違いがたくさんあります。J2が発足してしばらくは、ロングボールが飛び交う忙しい展開の試合が多かったです。中盤を省略するような長いボールを多用し、まずはフィジカルコンタクトの強さを求められるというイメージも強くありました。
それはリーグの性質でもあって、今でもJ1よりもJ2のほうがガツガツとした球際の攻防は多いかもしれないです。
ゴールシーン中心のハイライトなどにも顕著にあらわれていて、J1は綺麗なパス回しからのファインゴールでスタジアムが沸いているけれど、J2は混戦から偶発性の高いゴールが生まれる傾向にあります。性質の違いだけでなく、やはり技術レベルの差がないとは言い切れないのが実際のところです。
J2の場合、J1と比較して単純なミスが多いです。ボールを扱う際の技術ミスだけでなく、正確なプレーを選択できない判断ミスもあります。そして相手がミスをしてくれることを加味すると、戦い方が少し変わってきます。
例えば、無理にボールを奪いに行かなくても、シュートを打たせてしまったほうがいいシチュエーションもあります。
対戦相手がJ1選手のクオリティの場合、ミドルシュートによる失点のリスクが高まるけれど、J2の選手ならば打たせても決まらないことのほうが多いです。守備側からすれば、枠を外れてゴールキックになればOKなので、ボールホルダーへのプレッシャーの距離が遠くても致命傷になりません。
同じサッカーなので、J2の延長線上にJ1があると考えていいでしょう。ただ、細かいところで性質の違いはあるので、それぞれのリーグにしっかり適応できる能力を持った選手が重宝されると思います。