因縁の相手・スペインとパリオリンピックで相まみえる

W杯を三大会連続で現地観戦していると、日本国内で体感する国際大会も逆に乙なものになってきます。

カタールW杯のクロアチア戦は僕が国内でテレビ観戦した12年ぶりの日本代表のW杯ゲームでした。その日は代表のユニフォームを着ている人を電車で見かけたり、街には友達どうしでお酒やおつまみをまとめ買いする大学生くらいのグループがいたりして「そうそう。俺も12年前はこうやって夜な夜な友達の家に集まって見たわ」と懐かしく「これもまたW杯」と胸が躍ったのを覚えています。

余談ですが、日本が勝った時のスクランブル交差点の若者達の熱狂。あれ、どの国でもW杯で勝てば、サッカーに興味ない人たちも街のメインストリートで熱狂していたので、あれはあれで世界共通の文化です。遠慮なく誰でも大騒ぎしてくださいませ。

そして今回のパリオリンピックの準々決勝、スペイン戦は久しぶりにその空気を味わいたくてスポーツバーに見に行ってきました! ちなみに代表戦をスポーツバーで見るのは2012年ロンドンオリンピックのスペイン戦以来。大津祐樹選手のゴールで勝利したあの試合です。スペイン食い! 縁起がいい!!

ということで、後輩の『野球とサッカー』というコンビの太田と2人で新横浜のHUBへ。もっと落ち着いたスポーツバーもあったのですが、12年前のスペイン戦もHUBだったのでゲンを担いで。

23時、キックオフ1時間前に新横浜到着。なんかユニフォーム着て立っている人がいる。すごい熱量だし、ユニフォームはなでしこジャパンだし。まあでも熱い思いがあるのはいいことです。

「なんでみんなスーツなんすか? ユニフォーム着ましょうよ!」

と、街行くサラリーマンに不信感を抱いていること以外はいいでしょう。よく考えたら大学の時も集合場所ではこんな感じのノリでゲラゲラ笑ってました。唯一の問題は、我々がアラサーの芸人なのに、まだそれでゲラゲラ笑ってることくらいでしょうか。

▲後輩である『野球とサッカー』の太田佑太 写真:本人提供

そしてHUBへ。大一番ですから超満員も覚悟しましたが、空席もそれなりにあり余裕で座れる席へご案内。

僕の記憶だと12年前の代表戦×HUBは、予約以外はオールスタンディング、ぎゅうぎゅう詰めの男女比率8:2の一大ナンパスポットだったのですが、土地柄もあるのか今は年齢層も大学生が溢れていた当時より上がり、かなり落ち着いた雰囲気でした。こっちの方が海外のスポーツバーに近い感じはして良きです。

太田は強豪・野洲高校サッカー部出身なので、色々な話を興味深く聞きながらキックオフを待っていると、終電で帰るお客さんと入れ替わるように何組かのグループが店内へ。

誰もユニフォームなんて着てません。我々はあの頃のHUBを引きずったHUB老害丸出し。それでも何も間違ったことはしていない、と毅然とした態度でキックオフを迎えます。

▲12年前スペイン撃破を見届けたの縁起の良い場所で乾杯 写真:本人提供