「ご苦労様」の一言、世界は少しだけ優しくなった

そして一番変わったのは感謝の言葉をいただけるようになったということ。

以前、恵比寿の店前で料理のできあがりを待っているとき、同じく料理待ちをしていた大ベテランの配達員の方からこう教えられました。「UberEatsを注文する人は、腹が減っている。空腹というストレスを抱えているから、ちょっとしたことでも怒りが爆発する」と。

小言や愚痴は日常茶飯事 イメージ:PIXTA

確かにこちらにミスがなくても、小言を言われたり、当たり散らされたことも多いんですよね。でもそのアドバイスを聞いてからというもの、私は届け先での理不尽な怒りを上手に受け流せるよう、いつでも心の準備をしています。

ただ最近はかけられるのは感謝の言葉ばかり。配達先の家の前でインターホンを鳴らすと「料理はドアの前に置いておいてください。配達ご苦労様です」と声をかけられます。お店側からも、料理を受け取りに行くと離れた厨房から「ご苦労様。料理は外で渡しますね」と、必ずねぎらいの声をかけてくれます。

「ご苦労様」の一言で、こんなにやる気が上がるとは思いませんでした。言葉の力ってすごいですね。パンデミック後、世界は少しだけ優しくなったような気がします。

コロナの収束はまだまだ見えない状況ですが、まだまだ頑張ってペダルを漕がなきゃいけませんね。 

『アラフォーUber Eats配達員 激走日記』は次回5/8(金)更新予定です、お楽しみに。