ドラマ『映像研には手を出すな!』にて百目鬼(どうめき)役で出演した桜田ひより。幼少期より活動を始め、17歳の現在まで話題作への出演が止まらない若き実力派女優だ。『ニュースクランチ』では彼女のロングインタビューを敢行。お仕事のことからプライベートまで、たっぷりの情報をお届けします。

百目鬼はいろんな人の思いが詰まったキャラクター

ーー実写映像化不可能とも言われてきた漫画『映像研には手を出すな!』[小学館『月刊!スピリッツ』連載中]がついに映画&ドラマ化です。ドラマに続く、映画〔公開延期中〕はどんな作品に仕上がっていますか?

桜田 実はまだできあがった映像を見れていないんです〔※取材時〕。見てなくても、撮影に参加していたらある程度こういうふうになるだろうなっていうイメージができると思うんですけど、『映像研』に関してはどんな仕上がりになっているのか、まったく想像がつかないんです(笑)。

ーー演じた百目鬼(どうめき)については、どうですか?

桜田 実写ならではの、ちょっとオリジナルも入った百目鬼なんですけど、見て下さる方にはきっと「こういう百目鬼もありだな」と思ってもらえるような子になっているんじゃないかなと思っています。

ーーどういう人物だと捉えて演じていたんでしょう?

桜田 掴みどころがない、掴めない女の子だなって思っていて。それこそ衣装合わせのときに「男の子か女の子かわからないような感じにしたい」「中性的な子にしよう」っていう話になっていたので、私自身も男の子をやっているのか女の子をやっているのか、あんまりはっきりさせずに演じていました。

ーーたしかにビジュアルもそういう感じですね。

桜田 見た目をどうするかも、すごく悩んだんです。原作が地黒で金髪みたいな感じなので、その肌の色と髪の毛の色を調節するのがすごく難しくて。衣装合わせのときもここまで髪色を明るくするとヤンキーっぽいかなとか、肌の色に似合わないかなみたいなことをずっと試行錯誤していたので、スタッフさんも含めていろんな方の思いが詰まってできあがったキャラクターになっている気がします。

ーー桜田さんは色白ですけど、肌の色はメイクで変化させたんですか?

桜田 ドーランを塗っていますね。結構濃く塗っていました。髪はカツラで、私の頭に合わせて作って頂いているんですよ。初めて百目鬼の格好をしたとき、見たことない自分がいて、笑いが止まらなかったです(笑)。

ーー百目鬼は音響部唯一の部員で、乃木坂46の齋藤飛鳥さん、山下美月さん、梅澤美波さんが演じる『映像研』の3人を、音響顧問として協力していく役どころです。

桜田 『映像研』の3人とずっと一緒にいるわけではないけれど、空気感が似ているのかなぁ。3人それぞれが自分の道を歩んでいるような、自我が強い人たちばかりなので、そこにあんまり邪魔しない程度にいるみたいな感じですね。

ーー百目鬼も我道を行く人ですよね。

桜田 そうですね。でも、1人でも大丈夫っていうよりは、集中していたらいつの間にか1人だったみたいなタイプで。だから、あんまり感情を表に出して演じなかったんですけど、1人の方が居やすいとか、1人でも生きていけるっていうより、自分の好きなことを貫きたい、そのために3人とも関わりを持っているだけで、別に仲良くしたいわけじゃない、というのは、頭の中に入れながらお芝居していました。

ーー英勉監督からはどう演じて欲しいという提案があったんですか?

桜田 英監督とは、まだ情報解禁されてないんですが、以前一緒にお仕事したこともあって。「好きなようにやっていいから」と言って頂けたので、結構自由にやらせてもらいました。