おはようございますこんにちはこんばんは、番組プロデューサーのTPこと高橋です。「TPコーポレーション東京X」という変な名前の会社の社長をやらせてもらっています。
弊社は先日まで女性8人組お笑いグループ「ショウガールズ」のラジオ番組「ショウガールズのGERA NEXT」の制作を担当していました。お笑い界でかなり異彩を放つ女性8人組を束ねるリーダーであり社長でもある野中美智子さんに、「女性8人でお笑いに挑戦する戦略」についてお話を伺いました。

「売れるのはもう諦めた」メンバーで組んだ
TP:今日はよろしくお願いします。まず、ショウガールズはどんなユニットなんでしょうか?
野中:ショウガールズは2022年6月に結成したお笑いガールズグループです。もともとメンバーはそれぞれ芸能活動をしていたんですが、正直「売れるのはもう諦めた」という状況でした。
TP:あら。
野中:アイドルを卒業して舞台に少し出演していたりする子も多かったのですが、そこから再び大舞台に立つような流れは見えなくて。「頑張る場所さえあれば、もう一度みんな輝けるのでは?」と思って、「あと3〜4年、もう一度だけ頑張ってみない?」と声をかけたんです。
TP:おー、ラストチャンスだ。
野中:一人ではもう戦えないかもしれない。でも「頑張れる場所」さえあれば、自分も含めてもう一度頑張れるんじゃないかと考えました。
TP:複数人でやる意味や勝算はあったんですか?
野中:一つの「塊」になれば、芸歴や年齢も気にならなくなると思ったんです。若手のゆうな。と東坂みゆは元々仲が良かったこともあり、この子たちがいればショウガールズはもっと厚みのあるグループになると考えて加入してもらいました。戦略としては最初から「賞レースで結果を残すことを目指そう」と。
TP:みんなすんなり加入してくれたんですか?
野中:はい。一人は断られたのですが、現メンバーは全員「やる」と言ってくれました。ただ、いざコントや漫才に挑戦しても当然うまくいかない。普通の演劇などの舞台とは全く違うので。
TP:芸人さんでも1年目から結果を出すのは難しいですからね。
野中:なのでお笑いに関してはとにかく「1年目の低姿勢」で行こうと決めました。

意識が変わるきっかけになった「THE W」
TP:みんな性格が良いなと感じるのですが、それは芸能界で揉まれて洗練されたから?それとも元々そういう子が集まったんですか?
野中:元々良い子たちでもありますが、やはり芸能界で揉まれて今の状態になったと思います。
TP:お笑いって、自分が犠牲になる瞬間もあるじゃないですか?
野中:はいはい。
TP:自分がフリになって他の人が美味しい思いをする、みたいな。そこは問題ない?
野中:全然問題ないですね。みんな「箱推し」(グループ全体を応援するファン)が増えればいいと思って活動してくれています。
TP:女性8人がお笑いをやることに、ネガティブな見方もあったのでは?
野中:最初の頃「兼業芸人」と名乗ってしまって。
TP:片手間だと思われた?
野中:そうなんです。「100%でやってます」と伝わればよかったのですが、「兼業って何?」と受け止められてしまって。だからこそ「ネタが面白くなければ認めてもらえない」と思って頑張りました。
TP:8人でネタをやるのも大変ですよね。
野中:最初はやり方が分からず、少人数ユニットのネタしかできませんでした。
TP:へぇー。
野中:そんな中で結成初年度に、私と西尾まうのユニットで『THE W』準決勝に進出できたんです。
TP:すごい!
野中:準決勝で「ルミネtheよしもと」の舞台に立ち、2日間コントを披露しました。それを見たメンバーが「自分たちもあの舞台に立ちたい」と思ってくれて。
TP:いい話!
野中:そこから賞レースの戦績も良くなり、8人でのネタでも結果が出るようになりました。