前回のあらすじ
同じ事務所の四千頭身・後藤に声をかけ、旅行に行くことに。
「当日、飛び入り参加サプライズ」で昔芸人だった小倉を呼んだところ、
後藤と小倉は過去に喧嘩別れをしていたことが行きの新幹線で発覚。
最悪の幕開けとなった。
 

新幹線は無事に三島に到着した。

改札を出ると、三島の空は新幹線の曇った空気を吹き飛ばすくらい青く澄んでいて最高の旅行日和だった。

ここは先輩のオレがご機嫌なテンションを見せつけて、一気に楽しい旅のムードを作るしかない。

「いやぁ!綺麗な空だね!最高の旅の幕開けじゃない!ヤッフー!」

これは出たね。
だってヤッフーなんてオレかスーパーマリオくらいしか口に出さないもの。
これは2人もオレに習ってテンションをぶち上げていい雰囲気になるはずだ。

後藤「そうですねぇ」

小倉「いいですね」

なんだよそのテンションは。
ぶち上がっていないのか?
なんか過去の喧嘩のモヤモヤがまだ残ってるのか?

ただこれだけでは判断がつかない。

普段からテンションが低い2人だから気まずくてそこそこのテンションなのか、平常運転なのか、もしくは実は楽しんでいるのか?
全くわからない。

ただもう喧嘩別れの話題は一旦触れない方が良いな。
2人の中では解決してる事だった場合、掘り返してまた嫌なことを思い出すかもしれない。

なんとなく煮え切らずふんわり終わった2人の喧嘩。
ただこれはどっちが悪かったのかを決着をしっかり決めないといけないな。
だってそこをしっかり決めた方が今後の関係性として前に進める気がする。

2人で決められないならオレが決めようじゃないか。
偶然にも喧嘩別れをした2人を知らなかったとはいえ再び集めたのはオレだ。
なら2人の喧嘩の責任を取らせてもらおう。

この旅の振る舞いでオレが審判となってどっちがいけない人間なのかジャッジしようじゃないか。

勝手に自らをレフリーに就任させて改めて自分の中で旅を開幕させた。

とりあえず動き出さないと始まらないので、タクシーの運転手さんにどこに行ったら良いかを聞くと、その運転手さんが色々と案内してくれる事になった。

三島は滝が有名らしく、綺麗な滝が見える公園に向かう事にした。

車内は助手席に小倉、後部座席に後藤すがというフォーメーション。

道中で後藤は「いやぁ落ち着いてて良いとこですねぇ。僕はいつか自然が豊かな所に移住したいと思うんですけどみんなはどうですか?」

としっかりと三島の素敵な所を見つけながら車内の会話もコントロールする。

ふむふむ。
後藤は良いところを見つけて会話も回す。
素晴らしい。後藤1ポイント。
この旅行中の振る舞いポイントを多く取った方を勝者としよう。

脳内でポイントを書記していると公園に着いたので、まずは目的としていた滝を眺めに行くことにした。

滝の美しさに心が洗われた。
旅嫌いとは言え、綺麗な景色は良いものだった。

そしてギリギリ大人でも遊べるサイズ感の遊具があったので3人でワイワイと遊んだ。

公園で遊んでる時は気まずい雰囲気は一つも流れなかったが、まだ油断はできない。
実はどちらかが全然許してない可能性もある。
しっかり見ておかねば。

まさか側から見て喧嘩をした2人とそのレフリーには見えないだろう。

途中喫煙所に行くと、地元のおっちゃんに話しかけられて旅行で来てることを告げるとオススメの宿を沢山教えてくれた。

三島の人の温かさに感動してタクシーは戻ろうとすると、

「すいませんちょっとトイレ寄ってきます」

と小倉がトイレに向かった。
先に後藤とオレでタクシーで待つことにしたのだが、小倉が一向に帰ってこない。
完全にお腹を壊している尺間だ。

このタイミングで腹を下すのは間が悪い。
この間の悪さに後藤は怒ったのではないだろうか。
これはとりあえずウンコマンマイナス1ポイントだ。

旅を楽しみつつレフリーとしてしっかり仕事をこなす。

程なくして小倉が帰って来たので、次は昼ごはんのお勧めを運転手さんに聞くと、沼津の漁港に美味しいお店があるようなので向かってもらう事にした。