匂いと音を楽しみながら店前で飲む贅沢

▲リズミカルに回される生地が気持ちいい

人が焼くのを見ているのも好きです。手際よくクルクルって回している様子を見ると、「簡単そうだな」って思ってしまったりもする。

「おれにもやらしておくれよ」

「だめだよ、おまいさん」

なんて寸劇を頭の中で繰り広げる。まあ、こちとら酒が飲めなくて手が震えてるから(大げさだね)、素人の皿回しみたいに、たこ焼きがどこかに飛んでいってしまうだろう。

▲油の匂いでグラスを傾けます

生地と具材を入れ終えた。このあと、生地をひっくり返す作業が待っています。店主が一息ついた、その刹那、私は思わずこう叫んでいた。

「ついでにサワーもください!」

店主と目があった。ニヤリと笑った気がする。「あんたも好きねえ」という顔をしている。店主もかなりの飲み手とみましたよ。酒飲み同士が互いに認め合った瞬間だ。

というわけで、今回は店の前でたこ焼きを飲みながら、一杯いただくことにしました。

▲伝票の記入はセルフ方式

こちらは、ガラスケースから自分で酒の割り材を取ってくるシステムなんだって。ついでに会計も自分で記入するらしい。「一人で切り盛りしているから手が回らないんです」と笑うが、客との信頼関係がうかがえる。こりゃいい店だよ。

▲割るなら、ハイサワー♪

東急目黒線沿線の西小山に本社があるハイサワーが置いてあるから、それにしましょう。お酒と氷が入ったグラスを渡されるのでゆっくりとサワーを注ぐ。シュワーっという音が心地いい。さてと。

「うまい」

どこで飲んでも「うまい」って言ってるじゃないかってツッコミはなしにしてください。地元で飲むハイサワーは格別なんだから。たこ焼きの香りを楽しみながら、店前で飲むなんて贅沢だなあって思いませんか。だからいつもより「うまい」の声が大きくなった。

▲ご近所さんがお買い上げ

あとはたこ焼きの出来上がりを待つだけ。その間もどんどんお客さんが買いに来るから、みんなに愛されているお店なんだね。そういえばたこ焼きを買いに来る人が笑顔なのはなぜだろう。もしかすると、たこ焼きはみんなを幸せにする食べ物なのかもしれない。

(お客さんが来た時は、ベンチから立ちました)

さて、出来上がったようだ。うまそうだなあ。

▲出来立てホヤホヤ。あー、早く食べたい

私たちが思っている以上に飲食店は大変みたいです。「自粛期間が明けたら飲みに行こう」と思っても、もしかするとそのときに店はないかもしれない。だから、少しでも馴染みのお店にお金を落とそうと思っています。

はい、ごちそうさま。お代をおいていきますね。子供たちが大喜びするだろうな。この騒ぎが落ち着いたら、腰を据えてゆっくり飲みに来ますね。

さて、次はどの店に行こうかしら。ふらりふらりと次の街へ。
 

〈店舗情報〉
■たこふじ
住所:東京都大田区北千束1-50-17 相川ビル1F
営業時間:12:00~22:00
定休日:木曜日
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店前にご確認ください。