大阪人はやきとんを食べないって?

▲この取材は2020年3月に行いました

その昔、関西出身の芸人さんにインタビューしたときに驚いたことがあります。関西には焼き鳥しかなく、豚を食べる文化がそもそもあまりない。だから、彼は東京に来てから、ずっとやきとんを鶏肉だと思って食べていたそうです。

関西で肉といえば牛肉のことなんだとか。へえ。そういえば、カレーも牛肉だ。豚肉は豚と呼ぶので、肉まんではなく、豚まんと言うねえ。全国から人が集まる東京は、その辺がボーダーレスなんでしょうか。

東京に来たらやきとんをかならず食べるって関西人がいたけど、最近では関西でもやきとんを食べさせる店が増えてきたようです。この日は出張だったけど、仕事も終わったし、帰りの新幹線までちょいちょいといきましょうかね。

▲いざ大阪やきとんの世界へ!

『大阪焼トンセンター』はその名の通り、やきとんを食べさせるお店です。他におでんも売りにしているみたいで、店構えがいいね。

へえ、昼3時からやってるのか。チラッと時計を見れば夕方4時。オープンしてからまだ時間が経ってないのに、どんどん人が入っていく。この時間からやってる店は多くないから、飲んべえってのは、酒の匂いをかぎつけてどこからともなくやってくるんでしょう。いいねえ。歳を取るにつれ、どんどん酒の嗅覚が鋭くなってる気がするよ。

▲立つのに疲れたらつり革をどうぞ

店に入りましょう。すると目に入るのは赤いカウンター。その奥で串を焼いているようですね。

奥にはおでん鍋がある。聞けばこちらのおでんは、もつの出汁を使っているんだって。こりゃあいい。この湯気だけで酒が飲めそうだ。

▲もつ出汁を使ったおでんもうまそうだ

早速注文しましょうね。チューハイを飲みながらメニューを眺めます。定石どおり、煮込みと串を適当に注文します。やきとんの店って、串を焼くまで多少時間がかかるから、煮込みを食べながら待つのがいいんですよ。あら、お皿に山盛りのキャベツが出てきた。おそらく突出しなんでしょう、気がきいてるね。