わかる情報とは「分けている」情報

情報漏洩以外にも情報の問題はあります。

たとえば、望ましい血液の状態としては、「栄養や酸素がたっぷり入ったフレッシュな血液」と書きましたが、栄養や酸素は情報の「内容(コンテンツ)」です。

誰にとって必要なのか、どれくらいの量が必要なのか、受け取る側にもよります。情報が多すぎたり、足りなすぎたりしてもいけません。相手に合わせて出し入れしなければ、無駄なやり取りが発生することになります。

また、情報は「フレッシュさが命」です。古いバージョンの情報を流してしまったり、間違った情報を流したりしてしまうと、現場が混乱します。

ですから、情報の出所やいつ付けの情報なのかなど、メールのように宛先、発信元、発信時間、テーマ、緊急性などは、少なくてもカバーしておく必要があります。適切な情報が、相手にサラサラと流れれば、仕事のスピードも高まります。

反対に、何が言いたいのかわからないようなポイントが不明瞭で、自分に関係ない情報が含まれているような情報過多のものは、受け取り手が混乱します。

わかる情報とは、しっかりと「分けている」情報です。

たとえば、これはある、これはない。この場面では起きていて、この場面では起きていない。あるいは、メリットとデメリットを伝える。などの対比で整理して伝えることも大切でしょう。また、事実と意見に分けることも必要です。

さらに、ポイントを3つに分けて伝えたり、「5W3H」〔When:いつ、Where:どこで、Who:誰が、What:何を、Why:なぜ、How much:いくらで、How many:どのくらい、How to:どうした〕で整理するなどして伝えたりすることも大切です。

このように情報が小分けになっていれば、相手も理解しやすく、自分に必要な情報とそうではない情報に分けられます。そうしておくことで、テレワークで離れている相手であっても、情報のやりとりが速やかになり、結果的に仕事が効率的に行える環境が整うのです。

情報共有をうまくやることで、テレワークでの効率性は高まります。情報は共有しすぎても漏洩につながりますし、不足や不備や誤りがあっては現場の混乱の元になります。必要に応じて分けて伝えましょう。