「明日からテレワークだ!」大きく変わる日本の働き方。外資系IT企業で20年以上前からテレワーカーとして実績をあげてきた片桐あい氏によると、日本の「お互い様文化」が強力なチーム作りに繋がると言います。

※本記事は、片桐あい:著『これからのテレワーク  新しい時代の働き方の教科書』(自由国民社:刊)より一部抜粋編集したものです。

仲間の「情報」は多ければ多いほどいい

あなたは、職場の仲間や仕事関係の人の状況をどれくらい知っていますか?

たとえば、今の仕事の内容や担当している業務以外にも、過去の仕事経験やこれからやりたいと思っていること、大切にしている価値観など、仕事にまつわる過去・現在・未来のどんなことを知っていますか?

また、プライベートではいかがでしょうか? 

家族が増えたり、転居をしたり、趣味や興味があることなど、現在のことや、過去も未来もありますね。

ご自身や家族の体調面、パートナーがいれば家事の役割分担、お子さんがいれば育児にどれだけ時間を割いているか、介護をしていればそのためにどんな事情を抱えているかなどがあります。

また、副業や複業をしているのか、雇用形態がどうなのか、将来どうしていきたいのかというキャリアビジョンなども知っているといいでしょう。

プライバシーもあるので、踏み込みすぎてもいけません。

できれば、対面で会ったときに聞ければいいですが、会ったことがない人であっても、会話の中で察することもできます。そして、それらの情報があれば、仕事の連携がしやすいと思って、できる範囲の収集をしましょう。

仲間の「情報」は多ければ多いほどいい イメージ:PIXTA

そんな情報を集めてどうするんだ? と思われた方もいるかもしれませんが、見えない相手がどんなことで困っているのかを知っていれば防げたことでも、それを知らなかったために相手を追い込んでしまう、ということもあるのです。

たとえば、若手社員の離職や年代に関係ないメンタルダウンや体調不良など、あのときにその状況を知っていれば防げたのに……なとど後から悔いても始まりません。

毎日会っていれば少しの変化でも見つけられたのに、テレワークになってしまったことによってそのサインを見逃すということもあるでしょう。だからこそ、職場の仲間の状況を理解しておくことが大切なのです。