最近、テレビなどのメディアでも取り上げられるようになった「VANLIFE(バンライフ)」。車を生活の拠点として旅をしながら暮らす、新しいライフスタイルだ。コロナ渦で生活様式が変わろうとしている今だからこそ、VANLIFEを実践している「えりたく夫婦」にその実態を聞いてみました。

えりたく夫婦としてYouTubeやブログなどで活動しているのが、WEBデザイナーの拓也さんとWEBライターの恵利さん。軽自動車ハスラーで、車中泊しながら日本中を旅するバンライファー(現在はコロナのため旅を中断)。妻の恵利さんはYouTubeの「えりキャン△」チャンネルで、車中泊とキャンプを楽しむ動画も配信中。

自然にやっていたVANLIFE

―――おふたりはTwitterで知り合い、海外にいた恵利さんが日本に一時帰国した日が初対面だったんですよね。2人でVANLIFEをするようになったキッカケを教えてください。

拓也さん 2人が東京で出会った翌日に、僕が「これから仕事で四国に行くんだけど、せっかくなら車で早めに出発して、ゆっくり色々な場所を周ろうと思ってて。よかったら、一緒に行かない?」と提案しました。歯医者以外に予定がなかった恵利は暇だったので「行く!」と即答して、一緒に旅をすることになったのがキッカケですね。

―――え、そのまま車中泊しながら旅を始めたんですか?

拓也さん いや、最初はゲストハウスなどで寝泊りしていましたが、旅の途中で恵利と付き合うことになって、食事代・宿泊代・観光代をずっと奢っていたので、恵利の方が僕のお財布を心配しはじめて(笑)。そこで「車中泊でも全然いいよ!」と言ってくれて、宿泊費の節約で車中泊にチャレンジしてみました。

恵利さん かなり気前よく出してくれていたので、途中から大丈夫かな~? と心配していたら、言いづらそうに「旅の資金が底を尽きそうです」って (笑)。

―――恵利さん、いきなりの車中泊旅は大変だったんじゃないですか?

恵利さん 拓也の車(ハスラー)はフルフラットになるので快適に眠れるし、秘密基地のような空間が新鮮で、何より楽しかったんです(笑)。私は元々海外でアドレスホッパーをしていて、キャリーバッグ1つで生活してたんです。それで日本に歯医者に行くために1か月だけ日本に滞在する予定だったんですけど、その時たまたまTwitterの繋がりで出会ったのが拓也で、歯医者以外予定が無くて暇だったし、四国に行ってみたかったんで(笑)。

―――すごい短期間で意気投合しましたね!

恵利さん バックパッカーもやっていたことがあるので、急な旅先変更とか日常茶飯事だったんで慣れてるんですよ。あとは旅好きな人に悪い人はいない!(笑)

拓也さん (笑)。そのあとシェアハウスで、中長期的に滞在しながら転々とする生活もしてみましたが、何か物足りなさがあって……。そんな時に恵利が、栃木の農村体験記事の執筆をすることになって、2人で栃木まで取材に行きました。それがキッカケで「やっぱり車であちこち移動するのが、自分たちに合ってるし楽しい。車中泊で日本一周がしたいね!」という話になり、本格的にVANLIFEがはじまりました。

恵利さん 仕事として車で栃木まで行ったのが、すごく楽しかったんです。旅する視野が広がったっていうか、車で色んなところに行って、仕事を取ってくるなんて楽しいよねって話をしたんです。

▲出会って3日で意気投合! 

―――まさか、車中泊での旅からVANLIFEをすることになるとは、という感じですかね。

恵利さん そうですね、2人で栃木の農村体験の取材を行った後に、地方で仕事を頂くことが結構増えてきて、それをブログに書いていたら、VANLIFEに関して発信しているCarstayさんから取材をされて、実はそこで初めてVANLIFEという言葉を知ったんです。自然に私たちがやっていたことが、どうやら日本で流行り始めているらしいって感じで、憧れてやり始めたというよりは自然にそうなった感じですね。

―――VANLIFEを始めたのではなくて、やっていたことがVANLIFEだったということなんですね。ちなみにVANLIFEをやり始めた頃の車は「ハスラー Jスタイル2」なんですよね。 

拓也さん はい、ハスラー Jスタイル2のノンターボを新車で購入(カーリース)したんですが、リッター20キロ以上走るので、車中泊旅にも向いている車ですね。