車中泊スペースとキャンピングカーや車中泊仕様の車のシェアサービスを展開するCarstay(カーステイ)は、新型コロナウイルス感染症の早期収束に向け、医療機関の病床や休憩所などの不足を解消するために、キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどを無償で貸し出すプロジェクト「バンシェルター」の開始を発表した。

合計100台以上の車両提供を目指す

「バンシェルター」は、車での″旅ライフスタイル”を提案するCarLife Japanとの共同プロジェクトでキャンピングカーや、自動車で牽引可能なトレーラーなどの事業者と連携し、医療機関向けに合計100台以上の車両提供を目指している。

▲「バンシェルター」の概要

また、Carstayはプロジェクトの助成支援を全国各地から募るために、全国の車旅・アウトドア・キャンピングカーなどの関係者や賛同者から、合計1,000万円の協力資金の調達を目指し、クラウドファンディングをCAMPFIREにて開始している。支援者には新型コロナ収束後に楽しめる、各種アウトドアチケットがリターンとして渡される。

▲「キャンピングカーで医療現場を支援しよう」支援のしくみ

 「バンシェルター」プロジェクトの概要

「バンシェルター」は、Carstayが社会貢献活動の一環として、最前線で闘う医療関係者を支援する目的で、同社サービス‟バンシェア”を軸に、キャンピングカーのレンタル会社や保有者と共に、新型コロナウイルス感染症の早期収束に向けて支援し、再び車旅・バンライフを楽しむことができる社会を取り戻すために発足したプロジェクト。

この「バンシェルター」プロジェクトで医療施設は、キャンピングカーやトレーラーなどを無償で約1カ月間2台~借りることができ、期間終了後は、4月15日から開始したキャンピングカーや車中泊仕様の車に特化したカーシェアサービス「バンシェア」を介して有償で継続利用が可能となる。〔※利用終了後の車両の消毒は使用した医療機関が行う。〕

▲川崎市立井田病院(神奈川県)

またCarstayは4月10日より、川崎市立井田病院(神奈川県)にキャンピングカーおよびトレーラーを無償で貸し出しを開始し、既にその他医療機関からも約10件の問い合わせを受けているという。現在、導入先となる医療機関を募集しており、今後は関東から順次全国へと拡大していくということだ。

解決したい課題と提供するソリューション

新型コロナウイルス対策ダッシュボードによると、日本全国における感染症病床使用率は100%を超え、特に東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・福岡県では、患者数が病床数を大きく上回り、早急な病床の拡充が求められる。

Carstayでは、海外では医療従事者や軽症者の保護・隔離に、キャンピングカーを貸し出している事例があることから、「バンシェア」で医療機関の駐車場スペースにキャンピングカーなどを配置することで、病床・待合室・診察や医療関係者の休憩施設などとして役立てることが提供できるソリューションになるという。

また、一般社団法人日本RV協会によると、キャンピングカーの国内保有台数は約12万台と右肩上がりで、過去15年間で2倍も増加しており、Carstayでは、車中泊仕様の車を含めると、全国各地で200~300万台の“バン”があると推定。

▲キャンピングカーの国内保有台数は約12万台

「緊急事態宣言」の外出自粛を受け、活用されず放置されている“遊休状態”のキャンピングカーや車中泊仕様のバンなどの「バンシェア」登録を加速することで、今回のような緊急事態時での利用促進を図るとのことだ。

バンシェルター実行委員会

運営:Carstay株式会社、株式会社CarLife Japan
協賛:株式会社ワンズネットワーク、株式会社MIC、キャプテンスタッグ株式会社、キャンピングカー株式会社、 Japan Road Trip、Moving Base
協力:一般社団法人日本カーツーリズム推進協会(JCTA)、アンター株式会社、タビワライフ