18歳のビギナーには「羽根モノ」がわからなかった…

今だったら、低投資で遊ぼうと思ったら、それなりに選択肢がありますが、当時はまだまだそんなものはない時代。

例えば1円パチンコ。そんなものが出てきたのは、僕が社会人になってからでした。あるいは「甘デジ」や「遊パチ」と呼ばれるような、大当り確率が甘めで、出玉が少なめの機種を打つ、という選択肢も現在ならできますが、残念ながらそういう台も存在していない。

もし、当時からそういう環境が存在していたら、またちょっと僕のパチンコ人生が、変わったものになっていた可能性は否定できないですね。今の若いパチンコプレイヤーは、そもそも羽根モノを打ったことがない人も多いと聞きます。

仕方ありません。羽根モノを置いてある店、まして大事に扱っている店というのは、残念ながらとても減ってしまいました。羽根モノの新台も、ほとんど出なくなってしまいました。個人的にはとても寂しいと思っています。

……話が横道にそれましたが、そういう背景もあり低投資で遊びたいと考えると、必然的に「現金機」「羽根モノ」になってしまうわけです。いまやすっかりベテランのパチンコおじさんと化してしまった僕ですが、我ながら「その選択肢は間違っていなかったな」とも思えます。

で、いざ入店してみるんですけど、困るんですよ。

どれが羽根モノか、わかんないのよ

そりゃそうだ。初めて一人でパチンコ屋に行って「問題です。○○っていう台はどれでしょう」って言われて、わかるわけがない。今のホールはとても綺麗です。ほぼ必ず台間のポップには「インストラクション・カード」がありますし、パチンコ台の上には、台の名前やタイプ(マックス、ライトミドル、甘デジ)を記載してくれていたりします。でも20年以上前は、データカウンターすらついていないお店も多かった。

当時の僕は、ネットで読んだ記事を脳内になんとか焼き付けて。

左右のハカマ釘の下に「1」。

盤面中央の下に「2」。

そして名前の通り「羽根」がついていて、その内側にはプラスチックとかでできたオモチャみたいなのがついてる台。

家でホームページを見た「記憶」だけを頼りにホールをウロウロしました。

令和の時代なら、すぐにスマホで台の名前だろうが、設置店だろうが、スペックだろうが、いろいろと調べられますけどね。僕が初めて自分の「白黒液晶のケータイ」を手にするのが20歳の時でしたから、まだ携帯電話すら黎明期なわけです。

僕のホールデビューは「家から近いだけ」という理由で、思い返せばガラガラの店内に、数人くらいしか打っている人がいないような、典型的な「過疎店」。だからこそ、置いてある台の観察がちゃんとできた、というのはあるのかもしれませんけどね(笑)。

そんな中で、あった、きっとこれだ! 

ホームページに書いてあった通りの見た目をしている

おまけに、周りには似たような構成の台が多数並んでいる。きっとここが羽根モノのゾーンなんだろう、と(それをちゃんと「シマ」と呼ぶようになったのは、いつだったかかな・笑)。

よし、打ってみよう。

というところで、いよいよホールに入って台を見つけたころで終わっちゃったよ、今週の連載。昔のアニメのドラ○ンボールくらい引っ張るな、おい!

『1億2000万分の1の激アツ人生』は次回6/14 (日)更新予定です、お楽しみに。