今年の春から夏にかけて自宅で過ごす時間が増え、電子書籍を初めて体験した人も多いのではないでしょうか?
言うまでもないことですが、リアル書店には書店員さんがいます。そして電子書店にも“顔が見えない”書店員さんがいます。なかなか実態が見えない電子書店の“中の人”に、この機会にアレコレ聞いてみようと思います。
今回は、品揃え世界最大級のまんが・電子書籍販売サイトebookjapanで、WEB・APPの編成やキャンペーン企画を担当されている、戸田暁弓子さんにインタビューしました。
300冊の作品から始まり今年で創業20周年
――実は事前に、戸田さんがebookjapanの創設時メンバーということを伺っていて、緊張しておりました(汗)。
ebookjapan戸田(以下ebj戸田) ebookjapanが出来た年に入社しているんですけど、その頃はまだ人も少なくて、私は営業を担当してました。人がどんどん増え始めてからは、WEB・APPの編成やオリジナル特集の企画、出版社さんからご提案いただくキャンペーン企画などを運用している部署におります。
現場で企画を運用することは以前に比べ減ってしまいましたが、今年の5月でebookjapanが20周年ということで、いくつか大きい企画をやろうという話を編成チームと進めておりまして、20年の歴史を知っているのが私ぐらいしかいなくて(笑)。周年記念としてebookjapanの歴史を特集したページでは、社史を紹介した部分をまとめるなど企画から関わりました。
〇ebookjapan 20周年企画「すべてのまんが好きに、愛をこめて。」
――20周年おめでとうございます! 電子書店では老舗ですよね。そして最初は300冊の作品から始まったんですね、びっくりしました。
ebj戸田 はい。当時は、まだ電子書籍自体があまり認知されていなくて、営業として出版社様に「電子書籍とは……」を説明しながら、徐々に理解してもらっていくような感じでした。
――今とはかなり状況が違っていたんですね。現在は編成と企画チームとのことですが、人数はどのぐらいなんでしょうか?
ebj戸田 企画チームは5名、いや4.5人ぐらいですかね?
――よ、4.5人とは?(笑)
ebj戸田 他の部署と兼務という感じですね(笑)。あとは企画とは別に棚を設定したり、数字を見たりする編成チームが5名ぐらいおりまして、その他に特集ページを作るチームと、出版社様からご提案を頂いた企画をデザイナーとともにページを作り上げるチームもあります。こういったチームをまとめるお仕事をさせて頂いており、実際には私自身も一緒に企画を考えたりもしています。
――20周年記念のサイトは、すごく見ごたえがありますね。記念グッズみたいなものなどあったりするのでしょうか?
ebj戸田 グッズは無いんですが、サイトやアプリのロゴが20周年仕様になっていますね。これから1年間はこれで訴求というか、使っていこうと思ってます。新しく登録されたお客様からは、記念のロゴなどを見て「20年もやっていたんだ!」なんて驚きの声も頂いていたりします。
――初期のロゴは、BとJが大文字の「eBookJapan」でしたよね。今のロゴもすごくスタイリッシュでステキですが、ちょっと前の“木のモチーフ”があった時代のロゴも好きでした(笑)。
ebj戸田 わぁ! よくご存じですね。昨年、Yahoo!ブックストアとebookjapanがサービスで一本化されました。Yahoo!ブックストアは女性ユーザー、ebookjapanは男性ユーザーが多い傾向がありましたが、一緒になって今は半々くらいになりました。そういったことでも、老若男女どなたにも使って頂きたい思いで、中性的な感じのロゴになっています。