「ピーヤ」には“同僚”や“仲間”という意味がある

――小島さん自身は、幼稚園の時とか、小学生の時って勉強は苦手でしたか? 楽しくやれてましたか?

小島 僕は、割と小学生の時は勉強は楽しく、授業とかも積極的に参加するタイプでしたね。先生にも恵まれたというか、先生が好きだったというか。いい先生ばかりだったので、そこは大きいかもしれないですね。僕も勉強を好きになるきっかけというか、そういう存在になれたらいいなとは思いますね。

――小島さんは、自分が「先生」というイメージで動画を撮っていらっしゃいますか?

小島 「先生」って言われるんですけど、自分的にはどっちかと言うと、一緒に勉強しているっていう感じですね。僕も教えるって言いながら、自分でも一緒に勉強しているつもりです。時計も、まあ読めるんですよね、大人なんで。読めるんですけど、この読めることを授業にしようとしたときに、すごく実は大変だったんですね。動画をつくって初めて気づきました。だから先生っていうよりは、一緒に勉強している仲間って感じで。あと、「ピーヤ」には“同僚”とか“仲間”っていう意味があるんです

――えっ、そうなんですか?

小島 「peer(ピーヤ)」って英語であるんですよ。最近知ったんですけど(笑)。偶然にも「気を付け、礼、ピーヤ」って言ってるんですけど、「仲間みんなで勉強して」っていう後付けを今してます。いい後付けができたな、と(笑)。

――ははは。あと、動画にはすごく明るい雰囲気があるんですけど、やっぱりご自身も楽しみながら収録されていますか?

小島 そうですね。そこはあえて、一番注意しているというか。わかりやすさもちろん大事なんですけど、自分自身が楽しむっていう。僕が楽しいと、見ている子どもたちもきっと楽しいと思うんですよね

――伝わっていると思います。ただ、残念なことに、7月からまた感染が再拡大してしまいました。本来であれば、今ごろ子どもたちは山や海で過ごているはずの時間でしたが、自粛要請で外に出られないという家庭も多いそうです。こんな時だからこそ、このとけいドリルを読んでもらえたらいいですよね。

小島 本当そうですね。ちょうど今日「家にいることが多くて、ちょっと家族でギスギスしてたけど、動画を見てそれが少し緩和された気がします」っていうお手紙もらったんですね。この本も、そんなきっかけになれたらいいなって思いますね。

――勉強にもなるし、家族同士のコミュニケーションツールにもなる。

小島 そうですね。ほかの親御さんからは「子どもから教えてって言われるけど、上手く教えられなくて…それで喧嘩しちゃう」っていうお話も聞きました。あと「私が勉強を教えようとしても言う事を聞いてくれない」みたいな。そこで動画を見てくれたお母さんから「おかげさまで」…みたいなコメントが動画(の書き込み欄)にあったりするんです。それはすごく嬉しいなって思いますよね。

▲8月7日には絵本『べろべろぶりぶり』も同時発売される