YouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴーチャンネル」で話題になった時計の授業。それを1冊にまとめた『小島よしおのとけいドリル』を8月7日に出版した小島よしおさんに、コロナ禍が収束しない中で、子どもたちへの想いについて聞いてきました。

動画を見られない子どもたちに「本」で気持ちを届けたい

――改めて完成したこの『小島よしおのとけいドリル』をご覧になっていかがでしょうか?

小島 いやー、なんかすごいなって思ってます。YouTubeチャンネル『小島よしおのおっぱっぴーチャンネル』の「おっぱっぴー小学校」の授業でやっていたものを、見事この一冊に綴じ込めることができたっていう印象です。「時計を読めない子どもが読めるようになった」っていう反響が多かったので、このドリルでそういう子がもっと増えるといいなって。あと、YouTubeを見られない環境にある子もいると思うんですよ。だから、そういう子たちのところにも気持ちと一緒に届くといいなあって。

――ドリルのポイントなんですけど、子どもに時計の読み方を教えるのって、実はすごく難しいですよね。短い針だったらなんとか説明できますが、長針や秒針まではできません。この本ならではのポイントを、教えていただいてもよろしいでしょうか。

小島 そうですね。時計って意外といろんな要素があって「何時何分」って急に読めないんですよね。だから初めは「何時か」だけを読んでもらったりとか、その後は分(ふん)だけを読んでもらったりとか。あとは「何時間後」とかですよね。「何時間後」とか「何分前」とか、意外と覚えないといけないことが多いんです。それらを段階を追って解説しています。

▲小島よしおのとけいドリル

――最初に動画のお話がありましたが、最近、新聞やテレビで小島さんの動画のことが話題になることが多くなりました。もともと子ども向けに活動をされていましたが、時計の読み方や円周率、小数などの動画に力を入れている理由を教えてください。

小島 やはりコロナがきっかけですね。「休校中に子どもたちの勉強が遅れてしまっている」っていう話を聞いて、勉強の配信を始めました。内容は作家の方と協力して、編集も知り合いのディレクターさんにお願いして、進学個別桜学舎さんに監修していただいているのも心強いです。でも、反響があるっていうのが大きいですよね。そうなるとモチベーションも上がるし「もっと多くの子どもたちに見てもらいたい」という気持ちが、動画に力を入れている大きな原動力ですね

――動画の再生回数はもちろん、メディアに取り上げられる回数も増えていますが、人気の秘密はどのように分析していらっしゃるんでしょうか?

小島 えーっとそうですね、わかりやすいんだと思いますね。わかりやすくて、面白い。自分で言うのは恥ずかしいですけど(笑)。あと、普通の学校の先生がしない格好でやっているので、それは一個つかみになっているのかなと思いますね。勉強を楽しくやるきっかけになっていたら嬉しいです。