「生きるか死ぬか」を『バベル』にかけたヨースケ
前回は、朝イチから早起きして、たいして並んでいない店舗の「爆弾札」狙いを敢行しようというお話でした。
〇第23回
その日の朝、お客さんの並びは10人くらいだったでしょうか。僕は入店して爆弾札を早々に発見して、その台に着席しました。爆弾札の意味するところは「設定1or6」。
「生きるか死ぬか」の二択という意味合いです。
座った台はストック機『バベル』(エレコ)でした。4号機といえば、言わずと知れた大ヒット機種『北斗の拳』(サミー)や『吉宗』(大都技研)といった台が、世間を騒がし始めていた頃。今考えても、イベントといえば北斗や吉宗が鉄板機種だった、あの頃です。
実際、僕も北斗や吉宗はちょこちょことは触りましたが、あの頃から妙にあまのじゃくだった僕は「世間の流行り台は、あまり好きではない」という感じでした。だってさー、人も多いしさー、競争率も高いしさー、どこ行ってもそればっかりだしさあ、わざわざ僕がそれを打たなくてもいいじゃないかってね。
この辺りは、昔から変わっていませんね。
パチンコ屋に初めて行ったときの回でもお話ししましたが「人が多いホールのほうがいいに決まってる」んです、出玉という面では。でも、僕は、親父の血を引いてるんだろうなあ。
親父と初めて連れ打ちしたホールで、親父が言ったあのセリフ。あまりお客さんがいないホールを親父が選んだ理由は『静かでいい』でした。
〇第13回
知らず知らずのうちに、それをやっているのかもしれません(笑)。血を引いているんでしょうね。今もあまり変わりません。どちらかというと快適さ重視だったりします。人気機種で人が多いシマ見ると「うぇっっ」て、ちょっとなっちゃうんだよな。そりゃ、負けますわ(笑)。
現在のお仕事で、朝からホールにゲスト来店したときとかも、他のお客さんが今の人気機種(ゴッド、番長、星矢など)のシマに一直線に向かう中、訳がわからない、誰もいないような(というと失礼だが)バラエティーコーナーに特攻しちゃうんですもん。
もちろん、人がいないほうが撮影がやりやすいという理由もあるんですけど、僕は昔から「日の目をあまり見ないけど、面白い台を発掘したい!!」と思っているタイプだったりするので、設定のカケラもないようなシマに単騎突入して、無残に死にがちなんです。終わってからホールの方にご挨拶するときに「まっさかそんなところ座るとは思いませんでした!!」って言われちゃうやつね(笑)。
……と、完全に余談ですけど「なんでよりによってバベルだったのか」という答えは、この辺りにあるような気がします。