今年のはじめ、まだコロナのコの字すらなかった、あの頃(遠い目)……。編集Mさんから挑戦状『材料2つから作れる! 魔法のてぬきおやつ』(小社刊)を手渡され、数万年ぶりに4歳男児と「手作りおやつ」に挑戦した“ズボラの女王”のわたし。

あのとき作った〈そのままフローズンヨーグルト〉と〈焼きチョコ風クッキー〉は、実はその後、何度かリピートするほど、我が家でヒットした。でも、リピート“できた”のは、あまりに簡単だったから! 

そして、結果的に私も大いにお世話になった、その『魔法のてぬきおやつ』は、書店員有志が中心となった“料理レシピ本大賞 in Japan実行委員会”が運営する「料理レシピ本大賞2020【お菓子部門】」で、なんと、栄えある大賞に輝いたとのこと。おめでとうございます! さすが、“ズボラの女王”のお墨付き(←要らないネ)本!!

そして、いま『魔法のてぬきおやつ』の著者・てぬキッチンさんの待望の最新刊『世界一ラクチンなのに超美味しい! 魔法のてぬきごはん』が、我が手元に――! 編集Mさんからのふたたびの挑戦状、否、一筆箋には「ぜひ、息子さんと一緒に作ってみてくださいね♡」とある。

よし! 誕生日を迎え、はれて5歳男児にアップデートした息子と、いっちょやってみっか(CV:野沢雅子)!!

クッキングVSにゃんこ大戦争!

保育園からの帰り道。自転車の背後に座る息子に、わたしは声をかけた。

「ねえ、今日はママとクッキング(保育園には「クッキング」の日がある)しない?」
「え〜『にゃんこ大戦争』(ゲームです…)やりたいんすけど」
「(うぬぬ)いや、クッキングしたらやっていいから!」
「え〜。おなかすいたんすけど」
「(負けるか)すぐできるの。だから、すぐできるメニューなのッ!!」
「ならいいすけど……。ねえ、ヒカキンさんってユーチューバーのなかで一番お金持ちなんだよ!」
「(なぜ、ヒカキン? しかも“さん”付け?)そ、そうなの??」
「だって、めっちゃ高い“高級メロン”でクッキングしていますからね」
「(クッキングつながりかっ!)へえ……」

自粛期間以降、すっかりiPad漬けになり、ゲームを覚え、しゃべり方までユーチューバー(あるいは、一昔前のオタク)然としてきた我が息子に、いささか手こずりながらも、どうにかクッキングをする了承を取り付け、無事に帰宅……。

お腹が空いた息子に機嫌を悪くされてはいけないと「すぐ、下ごしらえ(といってもキャベツと調味料をスライサーでみじん切りにしてビニール袋に入れるだけ!)しちゃうから、ちょっと待っていてね!」キッチンからそう声をかけると、なんと、すでにクッキングの着替え一式に身を包んだ息子が、タブレットで『5さいのおべんきょう』をしているではないか!

▲タブレットで『5さいのおべんきょう』をする息子

「まだクッキングしないの? いま『5さいのおべんきょう』もしちゃってるからさ、クッキング終わって食べたら、すぐ『にゃんこ大戦争』ね」

ゴゴゴゴゴ!!! す、すべて見透かされているッッ!