液体だから軽いから大丈夫…なんてことはない
なぜ私が、このように警鐘を鳴らすのかというと「すきっ腹にお菓子を食べる」という食べ方が最悪だからです。
お菓子というのは、たいていが高GI食品(GIは食後血糖値の上昇度を示す指標)です。食べた直後に血糖値をドカンと上げてしまいます。つまり、すきっ腹に高GI食品を摂ると、血糖値が急上昇し、太りやすくむくみやすい体を作っていることになるのです。ヤセるどころの話ではありません。
ほかにも、不思議な理由を盾にして、主食を抜きながら、それ以外の糖質に依存している人が多くいます。
「ごはんよりポテトチップスの方が重量が軽いから太らないはず」「甘みのあるドリンクがやめられません。でもドリンクは液体だから、脂肪にならないはずですよね」
このように自己流のトンデモ説を主張するのは、男性に多く見られる傾向です。これらは一見筋が通っているように思えるかもしれませんが、全くのナンセンスです。
食べ物は胃や腸で消化分解されると、目に見えない分子のレベルまで小さくなります。食べ物は、その形や重さよりも成分こそが重要なのです。
太って見えるのは脂肪より「むくみ」かも…
「主食を抜いてお菓子ばかり食べているが、体重が減らない」という人がいます。その原因はおそらくむくみでしょう。糖質は、体内で水分と結合しやすいため、糖質を摂り過ぎるとむくみやすくなるのです。
脂肪の問題というより、むくみのせいで太って見えたり、体重が減らないという可能性もあります。
さらに悪いケースで言うと「主食を抜いて、その代わりに小腹が空いたらお菓子を食べる」という行動を繰り返していると、結果的に血糖値が上昇し続けるため、それを下げるためのインスリンが出続けることになり、全くヤセないという事態にもなりかねません。
もし「お菓子を食べる癖がやめられない」という場合「お菓子を欲しい」と思わないくらい食事を増やしてしっかり食べることをお勧めします。ごはんなどの主食を抜くことで、かえって逆効果になっていることに気付き、早めに対処することが必要です。