免疫力を上げるために食べるべきもの

■キノコを毎日食べよう

きのこの細胞壁には「マクロファージ」という免疫細胞を刺激する「β‐グルカン」と呼ばれる化合物の分子が存在します。さらに、腸内環境を整えるために非常に重要な水溶性・不溶性両方の食物繊維が豊富に含まれていますから、毎日食べたいものです。安いときに大量に買って冷凍しておくと、旨味もアップしていいことづくめです。

■発酵食品を毎日食べよう

発酵食品を食べれば、たくさんの細菌をとり込め、自然免疫が高まります。このことも、日本人に新型コロナでの死亡者が少ないことの一因になっているのではないか、と私は考えています。

発酵食品を毎日食べよう イメージ:PIXTA

しかも、発酵食品をとっていると、腸内細菌の働きが活発になります。それは、仲間の細菌が入ってくると、働きを活発化させる腸内細菌の性質によるものです。よい菌をたくさん腸に送り込んであげれば、腸にいる仲間の菌を活性化できます。

土壌菌を送り込めば、腸の最大勢力の日和見菌が数を増やします。善玉菌が優勢で、多種多様な日和見菌がよい働きをするようになると、悪玉菌はおとなしくなります。こうなると腸内環境が整って、免疫力が総じて高まっていくのです。ヨーグルト・味噌・納豆などは積極的にとってください。

■「色み」「香り」「辛み」「苦み」の強い野菜を食べる

野菜に含まれるフィトケミカルは、強い抗酸化力を持ち、日々体内で発生する活性酸素を消去してくれます。フィトケミカルは、野菜の色素・香り・辛味・苦味に含まれます。

■7色の野菜を食べる

フィトケミカルの種類は1万種以上あると言われますが、その種類は主に「色」によって分類できます。赤(トマト、スイカなど)。オレンジ(ニンジン、カボチャなど)、緑(鱗理、オクラ、春菊など)、紫(ナス、赤しそ、ぶどう、黒豆)、黒(ゴボウ、コーヒーほか)、白(キャベツ、ダイコン、ニンニク、ネギなど)など、覚えるのは大変ですが「できるだけ毎日7色食べる」ことを心がけましょう。

■感染症の重症化予防にビタミンD

ビタミンDには、免疫賦活作用・抗ウイルス作用・抗炎症作用を有していることが分かってきています。そのため、ビタミンDは新型コロナだけでなく、風邪やインフルエンザや肺炎などの悪化を防ぐ効果も期待できます。ビタミンDは、紫外線にあたることによって体内で合成できますが、高齢になると合成能力が落ちます。

魚ではサケ・イワシ・ブリ・サンマなど、それからキノコ類にも多く含まれるので、積極的に食べてください。シイタケは天日干しにすると含有力が増えます。