バイクで1000カ所以上の「道の駅」を回りながら、ご当地ソフトクリームを探求する平賀由希子さん。ライダーなら誰もが憧れる北海道ツーリングで、道内各地の道の駅グルメを堪能。今回はオホーツク~紋別までの旅をお届けします。

編集部注:この取材は、緊急事態宣言前に新型コロナウイルスの感染拡大防止に注意しながら行いました。

北海道だからこそ味わえる直線一本道「エサヌカ線」

こんにちは。道の駅旅ライダーの由希子です。

1か月にわたりオートバイで北海道の「道の駅」を回ってきました。

北海道には全部で128駅あり、旅のあいだに何駅を回れるかというのが楽しみのひとつでした。せっかくなので北海道道の駅スタンプラリーブックも購入したので、スタンプをいくつ集められたか、結果をお楽しみに!

Withコロナということもあり、旅をするにあたって

・都心部や繁華街など、人の多いエリアには行かないようにする
・宿泊はキャンプをメインとする
・マスク・手の消毒はしっかりと

これらを心掛けました。

今回の旅では、道南から最北端の宗谷岬まで(離島も行ってきました!)、道内をほぼ1周しましたが、そのなかでも見どころや、おいしいものが多かった、オホーツク・阿寒摩周湖エリアをご紹介していきたいと思います。

最北の街、稚内市から一気に南下して、この日の宿泊予定地は紋別のオートキャンプ場です。

道の駅に寄りながら、オホーツク海沿いを走ります。海岸沿いに出ると、砂浜に釣竿が何本も並んでいる光景が目に飛び込んできました。どうやらサケ釣りのシーズンらしく、釣りの人たちみたい。それにしても大量の釣り竿が並んでいて、1人であんなに面倒を見るのかとびっくりです。

オホーツク海側を通るとき、走りたい道がひとつあるんです。それは猿払村にある「エサヌカ線」。電線も看板も何もない牧草地の中を走る、ただひたすらまっすぐな道路です。こんな壮大な景色、北海道じゃなきゃ味わえません。

しかも天気が良かったので、空の青さで更に気分が上がります。日差しは暑いのに空気は少しひんやりしていて、ヘルメットのシールドを開けて走ると顔に当たる風が気持ち良い。オホーツク海側のオロロンラインは、どんより曇り空でテンション半減だったから……。走りながら、心の中で「ほんと、最っ高!」と叫んでました(笑)。

▲どこまでもひたすら真っ直ぐな「エサヌカ線」

順調に道の駅を回り、紋別の道の駅でご当地グルメのホワイトカレーを食べれるかな~、なんて思っていたら、なんと重大事件が発生。「道の駅おこっぺ」で、スタンプを押そうとしたときに、命より、は言い過ぎだけど、財布と同じくらい大事なスタンプラリーブックがバッグに入っていないことに気がついたのです。

その瞬間、完全に血の気が引きました。慌ててバイクに戻って、何度もバッグの中を探しましたが、見当たりません。もしやと思って1つ手前の道の駅に電話をしたら「スタンプ台の上に置いてありました」とのこと。すぐに取りに戻りますと電話を切り、大慌てで引き返しました。この間、23km。時間でいうと約20分。これでも道の駅間の距離が近いほうなんです。

無事、手元にスタンプラリーブックが戻りって、ほっと一安心。一気に全身の力が抜けました。そんなに離れていない道の駅で、本当に良かった~。

ご当地産のソーセージやチーズをゲット

「道の駅おこっぺ」に戻ってきた時点で、紋別の道の駅の食堂のラストオーダーには間に合わないことがわかっていたので、ここで晩ご飯の食材を調達することにします。

ここまで道の駅で販売されているものは、海産物が中心でした。「道の駅おこっぺ」に来てソーセージや、牛乳 ・チーズなどの乳製品と久しぶりにご対面。しかも、この道の駅で扱っている商品は興部町(おこっぺちょう)で作られているものだそう。

▲ソーセージの種類も豊富。どれもおいしそう

もちろん「おこっぺ牛乳」を使ったソフトクリームもあって、これがミルク感たっぷりの、ものすごく軽い口溶けのソフトクリームなんです。ホイップクリームのようにフワフワの食感。外に出ると、どんどん溶けてくる。私が食べたのは、興部町にあるノースプレインファームのソフトクリームでした。

晩ご飯用に、 興部ハムのあらびきソーセージと、ストリングモッツァレラチーズを購入しました。ソーセージは手軽に調理ができるので、この旅中のキャンプ飯では大活躍しています。

▲チーズもたくさんの種類が並んでました

ただ、食材調達には困ることがいくつかあるんです。順に挙げていくと、キャンプ道具や着替えなどを満載に積載しているので、食材の入るスペースが僅かしかないこと。冷蔵品は“悪くなる”心配があるので、キャンプ場近くの道の駅でしか買えないこと。1人だと食べられる量も限られるので、その日に食べきれる量だけしか買えないこと。この日のお昼に買ったクロワッサンは、潰れてぺしゃんこになっていました(泣)。