パンやラーメンは週2回までにする

パン・うどん・ラーメン・パスタなどばかり食べてはいないでしょうか。朝はパンで、昼はパスタで、夜はラーメンと餃子だったという人もいるかもしれません。こうした食事をしていると、腸もれを引き起こす可能性が高くなります。

スイーツが大好きな人も注意しましょう。ケーキ・クッキー・パイ・シュークリームなどもほとんどが小麦粉ですし、スナック菓子も小麦粉でつくられているものが多く見られます。

私たちのまわりには、小麦粉からつくられた食品があふれています。小麦粉食品は安価で、手軽に食べられて便利です。そのため、現代型の食生活に深く入り込んでいます。ですから「完全にやめましょう」といわれても、難しいことはよくわかります。パンやラーメンなどが大好きで「やめたくない」という人も多いでしょう。

腸のことを思うならば、できる限り控えたほうがよいのです。しかし、それは難しいという人は、腸の許容量を考えて、小麦粉食品をとるのは週2回程度にしておくとよいと思います。

▲パンやラーメンは週2回までにする イメージ:PIXTA

小腸の上皮細胞の新陳代謝は早く、わずか1~2日で新旧が入れ替わります。ですから、小麦粉をとるのが3~4日に1回程度にしておけば、タイト・ジャンクションがゆるむ心配も少なくできるでしょう。

同時に、腸もれの改善には、善玉菌優勢の腸内フローラをつくっていくことも欠かせません。腸内フローラが多様性に富み、なおかつ善玉菌優勢に整っていれば、ゾヌリンの分泌を抑えられるからです。そうすれば、細胞と細胞の結合がゆるむことがなくなります。反対に、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌が異常に増えるようなことが起こると、ゾヌリンの分泌量が増えてしまうこともわかっています。

なお、短鎖脂肪酸にも、腸もれを改善する効果があります。短鎖脂肪酸は腸のエネルギー源になるからです。短鎖脂肪酸が十分にあれば、活動のエネルギーを十分に得られて、新陳代謝もスムーズに行われ、タイト・ジャンクションがゆるむこともなくなるでしょう。

また、短鎖脂肪酸には、粘膜物質であるムチンの分泌を促進します。腸壁からムチンが十分に分泌されると荒れた粘膜が修復され、腸管のバリア機能が強化されます。