調べてわかった(かっこ)文字の意外に長い歴史

括弧を使った表現といえば、日本にも(笑)(汗)(爆)(泣)などがありますね。かっこ文字とも呼ばれますが、(笑)は笑える文章の後に、(汗)は焦っている時に、(爆)は「爆笑」の略として、(泣)は自分で泣きたくなるような文章の後につけて使います。(笑)(汗)(爆)(泣)は定番ですが、(怒)(嘘)(眠)(照)などのアレンジもSNSを中心に見かけます。

かっこ文字は、いつ頃から使われはじめたのでしょうか? もともとは雑誌の対談記事でした。現場の雰囲気が読者に伝わるように、文末に(笑)をつけて、そこで笑い声が起こったことを示すために使われていました。国会会議録にも「拍手」「笑聲」という記述があります。例えば、昭和2年3月25日付の国会会議録には(拍手起る)、昭和20年6月8日付の国会会議録には(拍手)を見つけました。そして、昭和2年11月28日付の国会会議録に(笑聲)という記述を発見。

▲「国務大臣の演説に対する三田村君の質疑」昭和2年11月28日 出典:国会会議録

現場の臨場感を伝えるために使われ始めたかっこ文字。転じて、書き手の気持ちを示すのに使われるようになりました。

絵文字が流行りだしてから、かっこ文字はツイッターで「化石」と呼ばれることもあるくらい、ちょっと古っぽく感じられるようになりましたが、(笑)は相変わらず健在ですね。笑と、かっこなしで使われたり、ローマ字表記のwaraiから頭文字をとった「w」もよく見かけます。英語圏のlol(laugh out loud)と似たような使い方ですね。

wwwwwが続くと草にみえることから「草」「草が生える」なんていう言い方も広まりました。

形からすれば「草」より「w」の方が笑っているように見えるなど、もともと同じ意味なのに、それぞれの表記のイメージが微妙に違うと感じる人もいます。