私も学校ではアーヤみたいに“おてんば”かも

――アフレコ現場では、宮崎吾朗監督からアドバイスはありましたか?

平澤 アーヤはとにかく、おてんばでやんちゃな子なので、普段の私なら絶対出さないような声を出すんです。「げぇぇ~」とか「うぇぇ~」とか(笑)。そういうのも実際に自分なりにやってみて、宮崎監督からもっとオーバーに! とか、もっと汚く! とか指示をしていただいていました。

アーヤは何か企んでる表情、かわいらしく猫かぶってる表情だったりとか、表情にもふり幅があるので、私も負けないように頑張りました!

――そんなアフレコを経て、実際に完成した映画を見ていかがでしたか?

平澤 収録時は、他の役はスタッフさんが声を入れてくださっているもので収録をしていたので、他のキャストさんがどんな声でやられているのかを想像しながら声を入れていたんです。実際に完成した作品を見たら、すごいイメージ通りの声でびっくり! どういう風に収録したんだろうって、気になるところもあってすごく面白かったです! 

あと単純に自分が出ているとか関係なく、作品として普通に楽しんじゃいました(笑)。やっぱり作品自体に魅力的なシーンが多くて、見ているうちに自分の声だということを忘れてしまいました。

――いちばんの魅力はどこでしょうか?

平澤 いちばんの魅力はアーヤのキャラクターだと思います。アーヤは「ジブリ史上最もしたたかな子」っていうキャッチフレーズなんです。それにまず私が驚いてしまって(笑)。ジブリのヒロインって強くて正義感がある正統派な女性のイメージ。だから、アーヤもそういうキャラクターだと思っていてたんですけど、台本を読んでいるうちに何か違うなって(笑)。

でも皆さんが共感したり、親近感がわくキャラクターだな、私は思っていて、そこがアーヤの魅力だと思っています。

――「ジブリ史上、最もしたたかな子」というキャッチフレーズのアーヤですが、実際に演じてみた平澤さんからすると、どんな子ですか?

平澤 アーヤはやんちゃで生意気。そしてずる賢い部分が目立つんですけど、その裏では仲間思いだったり、年相応のちょっと弱い部分があったりもするんです。そういうところもかわいい子だなって思います。

――そんなアーヤとの共通点はありますか? 逆にうらやましいところは?

平澤 私もわりと外でドタバタしてたりすることが多いので、おてんばな部分は似てるのかなって思います。学校だと友達とはしゃいだりして、楽しんでいます(笑)。逆にうらやましいと思うところは、自分の意思を貫く強さがあるところ。

私は友達の意見を聞いて、その意見によって左右されちゃうんです。自分の意見をなかなか突き通せなくて、意見がちょっと変わっちゃうことも……。なので、自分の意思をまっすぐぶつけられるのはうらやましいなと思います。

――最後に『アーヤと魔女』の見どころを教えてください。

平澤 キャラクターの個性が豊かなので、一人一人をじっくり見るといろんな魅力が見えてくるのかなって思います。アーヤだけじゃなくて、ベラやマンドレークも実はこういう魅力があるんだって、気づけると思います!

自分に近いキャラクターを探して、キャラクターに自分を重ねて見てみるのも面白いかもしれません。ぜひ、お気に入りのキャラクターを見つけて何度も楽しんで欲しいです!


プロフィール
 
平澤 宏々路(ひらさわ こころ)
2007年9月21日生まれ。東京都出身。2011年、『風をあつめて』でドラマデビュー。ドラマ『浦安鉄筋家族』、映画『水上のフライト』などに出演。映画『貞子3D2』にて安藤凪役で出演し、注目を集める。Twitter:@Kokoro_Hirasawa
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