本を通して伝えたい「海の豊かさを守る」こと
――本のなかでも「どうしても伝えたいDE章」で触れられていますが、川田さんがSDGs17の目標のひとつ14番「海の豊かさを守る」ことについて、興味を抱かれるようになったのはなぜですか?
川田 ぼくが「海の豊かさを守りたい」と思ったきっかけは、ラジオに届いた一通のメッセージです。
「先日、家族で潮干狩りに行ったときに、4歳の息子が貝と一緒にゴミを拾ってきたんです。なんで? と聞いたら……だって、かわちゃんがこの海にさかな泳いでるって話してたから、ゴミあると可哀想やん? と教えてくれました」
このメッセージに衝撃を受けて。ぼくはただ、さかなが好きで「さかなってオモロイやろ!?」と話してただけなんですが、それが海を綺麗にすることにつながるなんて、とビックリしました。
自分自身、海やさかなに人生で何度も救われてきました。そんな海に、子どもがさかなに興味を持つキッカケをつくることで自然を守る心を育てる、恩返しができるんだと思い、未来へ海の豊かさを守り伝えていきたいと活動の軸が定まりました。
――楽しくおさかなの知識を得ながら、最終的にはわかりやすく環境問題についても考えることができる貴重な一冊だと思いますが、川田さんはどんな人に、どんなふうに届いてほしいとお考えでしょうか?
川田 ぼくが目指したのは、家族で回し読む「新聞」のような一冊です。子どもは4コマ漫画を読んで、お母さんはテレビ欄を、お父さんは社会面を読むように、この本も扉絵・4コマ・文章解説、家族みんなでいろんな読み方を楽しめるように充実させました。そして大人になったら読める部分が増える、それも楽しみになると思っていて、長く楽しんでもらえたらうれしいです。
そして、幼馴染がくれた一冊の図鑑が僕の人生を変えてくれたように、大切な人に渡して欲しいと思っています。本の良さは手渡せることなので、この本が大切な縁を強く結んでくれることを願っています。
――最後に、これからの「さかなのおにいさん かわちゃん」としての今後の活動、あるいは抱負についてお聞かせください!
川田 さかなのおにいさんになったキッカケは、学生時代に「うたのおにいさん」を目指していたことからなので、いつか、うたのおにいさん&おねえさんの横に立って、さかなの歌を歌いたいですね!
また、この本を持って全国の本屋さんや水族館を巡って、たくさんの人やさかなに会いたいと思っています。見かけたら「かわちゃん!」と気軽に声かけて欲しいなぁ。そこで出会った水族館の魅力を4コマで描くのも面白そうですね!
なにより、この本はゴールではなくて、スタートだと思っています。ぼくとみんなをつないでくれる縁でもあり、世界を開くパスポートだとも思っています。綺麗な海が広がる優しい想像力を持った世界を、みんなと作れるのを楽しみにしています。
P.S.「TwitterやInstagramされてる方は【#ウォイ図鑑】【#さかなのおにいさん】でぜひ感想を呟いてくださいね! かわちゃんが「いいね」しにいきまーす!」
WANI BOOKOUTでは、さらに詳しく書籍内容をご紹介!
Twitter :@sakana_bro
Instagram:@kawayanfishing