多方面で活躍する大人気お笑い芸人EXITが現在、街を元気にする全国活性化ツアーを開催中。NewsCrunchではそのツアーに完全密着しています! 6ヵ所目となる今回は、りんたろー。が生まれ育った街、静岡県・浜松市をぶちアゲます!

優しさを肌で感じながら開演30分前に到着

遠州小林駅に降り立ってから、かれこれ50分。時間はすでに14:30の開場時刻を過ぎていた。このままでは本番にも遅刻してしまう……背中に冷や汗が流れ始めたので、ダメ元と思い、駅前に停まっていた一般車のドライバーさんに声をかけ、事情を説明してみる。

「もし、お帰りの方向が同じでしたら、途中まで乗せていっていただけませんか?」と聞くと、その女性は「時間ありますし、サーラホールまで送ってあげますよ」と言ってくださった。ほ、ほんとうですか!?

私の形相がよほど鬼気迫っていたのかもしれないが、いきなり話しかけてきた初対面の人間を車に乗せて、自分とは全然関係のない場所に送ってくれるなんて、浜松の人ってなんて優しいんだろう。

感激で泣きそうになりながら後部座席に乗り込み、シートベルトをつけようとしていたまさにそのとき、なんと依頼していたタクシーが到着! 劇的な展開にシビレつつ、親切な女性にお礼を言ってタクシーに飛び乗った。

やっとの思いで会場となる『サーラ音楽ホール』に到着したのは、開演30分前のことだった。間に合ってよかった! お騒がせした皆さん、ありがとうございました。

大急ぎで撮影の準備をしてロビーに出ると、入り口付近に告知ボードが置いてあった。当初、浜松はコラボ商品の情報が入ってこなかったので、てっきりないものと思っていたのだが、ちゃんとありました。その名も「ぶちあ玄米」。ヘルシー志向のりんたろー。らしく、健康長寿をサポートする浜松パワーフード学会とのコラボ商品である。

りんたろー。は昨年12月に市の観光大使である「やらまいか大使」に就任。コロナの影響もあり、まだ目立った活動はないと語っていたが、これも浜松の魅力を全国に向けて発信する第一歩になったと思う。

▲りんたろー。プロデュースのコラボ商品「ぶちあ玄米」。この日の来場者に先行予約販売された

開演前。せっかくの地元開催なので、りんたろー。を昔から知る人に話を聞いてみたい。そう思って客席を見渡し、年の頃や雰囲気を見て声をかけてみたら、すぐに友人が見つかった。大学時代のバイト仲間、市川太軌さんである。

突然声を掛けたにも関わらず、市川さんはとても気さくに応じてくれた。「浜松時代のりんたろー。さんとは、どんな思い出がありますか?」と聞くと「同じお店で一緒に働いてたんですけど、そのお店の紹介を兼ねて、りんたろー。が店のブログを任されて書いてたんです。そしたら、その文章がおもしろいってバズって、地元のサイトでランキング1位になって、結果、店そのものもバズったってことがありましたね」というエピソードを話してくれた。

以前、りんたろー。自身もトークライブで話していたことだが、文才で一目置かれていたという逸話は、一切の脚色なしであることが証明されたのだった。

市川さんに撮影を申し込むと「あとで地元の仲間も集まるんで、そのときに」と言ってくださったので、終演後にまた会う約束をして別れた。

▲個性的な色柄の浴衣をおしゃれに着こなすりんたろー。麦わら帽子は東かがわ市とのコラボ・アイテム

そして本番。「地域活性化」というツアーのコンセプトを伝えるオープニングVTRのあと、まずはりんたろー。が『なぁ人類』を歌いながら登場。今日はレオパード柄の浴衣に麦わら帽子、サングラスというレトロモダンな装いで、チャラい着こなしがとてもよく似合っている。

続いて登場した兼近は、クリムトの代表作『接吻』をモチーフにした派手な柄の浴衣でジェンダーレスな雰囲気。二人とも足元はゴツいスニーカーだ。

▲兼近の浴衣はアール・ヌーヴォーの画家、クリムトの代表作をモチーフにしたもの