りんたろー。「スベるのが気持ちよくなってる(笑)」

――兼近さんはどうですか?

兼近 りんたろー。さんは......スベることが多くなった(笑)。

りんたろー。 なんでだよ(笑)。

兼近 いや、でもそれはいいことなんですよ。今まではたぶん、頭で考えてたものを出して試す、みたいなのが多かったんですけど、後半とかはもう考えずに言っちゃってた。そのぶんスベることは増えてたけど、楽しそうだった(笑)。

りんたろー。 ハハハ、確かに(笑)。

兼近 スベりみたいなのを楽しんでる部分は、このツアーを通してりんたろー。さん変わったなって思いますね。この半年ぐらいで。

りんたろー。 スベるのが気持ちよくなってる(笑)。

兼近 ね、俺と同じ病気になってましたね。

――わざとスベる?

兼近 わざとっていうか、挑戦して普通にスベるんですけどね(笑)。いけるかなと思ってやってみてスベっちゃうけど、それも含めて空気感を楽しめるっていう感じは、すげえいいなと思いましたね。

兼近「EXITは家族みたいなもん」

――これだけたくさんのお客さんが喜んで、自治体の人たちも喜んで、お二人自身、改めてEXITが持っているパワーを自覚したのではないでしょうか。そのうえで、EXITにはまだまだこんな可能性がありそうだ、こんなこともできそうだと感じたことはありますか?

兼近 何ができるんだろうな......でも、正直、我々が何かを「してる」というよりは、「させてもらってる」って感じが強くて。呼んでもらって、地域の皆さんとファンの方々がぶちアゲてくれて、EXITはその上にただ立たせてもらってるだけというか。俺らに関わる人たちが盛り立ててくれる。

――媒介になってるって感じですね。

兼近 俺らができるっていうよりは、むしろ皆さんの力を感じましたね。皆さんの可能性というか、皆さんが物事を動かせるんだよっていうのを伝えられたらいいなって、僕は感じました。

りんたろー。 客観的に見ると、僕らは何者でもないわけで。だからこそ、こういうことができたり、頼みやすかったりするのかなと思いました。ゴリゴリの芸人さんが同じことやってても、ちょっと「えっ?」みたいな感じになると思うんですよ。なんかホント、ボケでもあるし。チャラ男が地域を活性化させるために地方に行くとか、全体的にボケになったりするじゃないですか。

――ええ。それに、漫才、歌、キャラトーク、素のトークと、全方位的なエンターテインメントができるEXITだからっていうのはありますよね。お二人のポテンシャルの高さを改めて実感しました。

りんたろー。 そういう意味では、僕らの雰囲気みたいなのはあるのかなって思いますね。それに賛同してくれる人が増えてくれるのはうれしいし、そういう存在でありたいと思いますね。

――ツアー中にはアーティストデビューだったり、兼近さんは目標でもあった小説を出版したりと、この期間中に人生の節目を迎えたわけですけど、小説を出したことで、EXITへの向き合い方はどう変わると思いますか? 一つ決着が着いた部分もあると思うんですけど。

兼近 そうですね。EXITは家族みたいなもんじゃないですかね。チーム含めて。やっぱりそこにあるというか。本書くって個人でやらせてもらってて、要は「家を出た」感じだと思うんですよね。でも結局、戻る場所はあるっていう。そういう「家」みたいなもんだと思います。

▲萎えぽよエリアをぶちアゲしてくれた「みんなありがとう!」
※今回の取材は感染対策を徹底したうえで行いました。