風の時代に舞い降りまして、あなたの心にそよ風吹かす、風雲児。風野又二朗です。

下北沢に新しい映画館、シモキタ エキマエ シネマ K2 が誕生しましたので行ってきました。

下北沢と言えば、古着屋の街。そして、音楽のライブハウスがかなりたくさんありますし、演劇の劇場もかなりたくさんあります。ふっと考えるだけでも、本田劇場、「劇」小劇場、駅前劇場、スズナリ劇場などなど。ここで数々の芝居を見たし、観劇後、その俳優さんたちと行った飲み屋は数知れずです。

様々なカルチャーが交差する街。ここに、映画館が誕生しました。これはすごい。大きさとしては、ミニシアターと呼ばれるカテゴリーですが、名前の通り駅に直結した映画館で、アクセスもかなり良い場所にできました。

今まで、単館系と言われる、小規模な映画の上映する場所は限られていました。さらに、時代の流れと一昨年から始まる例の出来事で、全国のミニシアターは苦境に立たされ、かなりきつい状況にあります。

そんな中、新たに都内に、文化の街、下北沢にミニシアターが新しくオープンしたというのは、吉報を超えた朗報、大ニュース、突風が吹いたなと思いました。関係者の皆さんに感謝です。

早速、見てきたんですけど、椅子がふかふか。かなりゆったり座れて前の席の高低差も良い感じで、これは映画に没頭できるとても良い映画館だなと思いました。

今回、見てきたのは、濱口竜介監督の「偶然と想像」。3本のオムニバスで構成されていて、その1本1本がとても深くて素晴らしい映画でした。濱口監督にお会いした事はないのですが、かなり独特な演出方法で俳優の1番深いところをえぐり取り、それを分かりやすく見せない演出は、こちらの想像力をかなり掻き立てる作品になっていました。

なんと言っても、その台詞。速射砲のように喋り続けているのに、何も説明していなく、その会話の端々にこそ意味が眠っている脚本で、映画を見ているのに、小説の中に入り込んでしまったような感覚になりました。

これはとても不思議な感覚で、本来、映画というのは、多分、映画でなきゃ伝えられないものだからこそ、人は映画館に足を運ぶものだと思っています。もしかしたらそれは、あの大きなスクリーンで見るからこその、ダイナミックで壮大な映像だったり、アクションだったりするのですが。

この作品では大きな事は起きない。いや、起きている事が視覚的に大きいのではなく、内面的に大きく爆発している作品でした。久しぶりに映画を見たぞ!という感覚を取り戻しました。

映画館とは、あの暗闇の中で、映画の世界の中と自分の人生を照らし合わせたり、共通性を探したり、または全く意見が噛み合わないからこそ、関心し腹が立ったり、畏敬の念を抱いたり、そういった体験を物理的に感覚的にも揺さぶられる体感できる場所だと思っています。

まさに、こういった体感ができる場所が1つでも増えた事は、これ以上ない喜びです。風の大ニュースだなと思いました。

▲風をあつめて、巻き起こす

すでに、映像作品が作られるそもそもの組み立て、建付けが変わりつつあります。

それこそ、映像の作品発信はテレビか映画(Vシネも含む)や、ミュージックビデオという選択肢だったのが、ストリーミング配信サービス、YouTubeも加わり、映像作品が発射される間口は広がりました。

風野も今年、プロデューサーとして参加した作品がYouTubeで公開になりました。一昔前ならそれは、テレビに営業するか、映画にするならどうするか?という議論でまず暫くの間、止まっていた事だと思います。

それだけ、たくさん選択肢が増えて、気軽に映像を作って発信できる場所が増えたのは良い事だけど、では何故、映画は映画館で見なきゃいけないのか、映画館で見る必要性が問われるなと思ってます。こういう事がやりたかったからだよ。と胸を張って言える、発露できる作品を作っていきたいし、関わっていきたいなと思いました。

文学の匂いがするような作品がとても好きですが、これはハリウッド!スケールがすごい!っていう映画も大好きです!今年は特にスパイダーマンじゃないでしょうか。見ました?もしも2月現在まだ見てないって方がいらっしゃったら、すぐに、映画館へ行ってください。

大変だー!ってなります。こんな興奮させてくれるの?ありがとうございます!!ってなりました。

日々、勉強していきながら、準備して頑張っていきます!皆さんも体調にはお気をつけて!

あと、花粉がすぐそこに迫っているので本当に気をつけて!

それでは、また、風の吹く日に。

『風をあつめて、巻き起こす』は、次回3/4(金)更新予定です。お楽しみに!!