1年前から数えて365回目の乾杯

都心近郊にお住まいで、いっぱしの酒飲みならば、街で「ドラム缶」という店を見かけたことがある、という方も多いのではないでしょうか。

ここ数年、勢いを持って店舗を増やしている立ち飲みチェーンで、何を食べてもうまいし安い。酒飲みから熱い支持を得ている店の一つです。今日は山手線大塚駅から徒歩数分にある『ドラム缶大塚店』からお送りします。

▲明るく清潔な店内

大塚店は初めて訪れたのですが、最初に感じたのは「入りやすさ」でした。気がついたら店に吸い込まれていましたから。白い壁、明るい照明、店内の清潔さ、都内にある他の「ドラム缶」の店舗とは趣きを異にします。

こちらのチェーンは、ある程度、各店の個性に任せているので、店によって雰囲気もメニューは異なるし、値段だって違う。同じDNAから生まれた異父兄弟のようなもので、それぞれ好き勝手に育っているのが好ましいんです。

▲手書きのおすすめメニュー

お店はご夫婦で営んでいるのでしょう。感じのいい二人が厨房とレジに分かれ、てきぱきと働いています。レジ横にはおすすめのメニューが置いてあるのですが、その上にはご夫婦の近況が書いてありました。こういうのいいなあと。メニューも手書きで味がある。

レジで並ぶあいだに「今日は何にしようかな」と思案するのは楽しい時間です。キャッシュオンスタイルなので会計も明瞭でいいや。

▲ドラム缶がテーブルがわり。それぞれにナンバーがついてて、食事ができると番号で呼ばれます

いくつか注文して座席に戻ります。店名の由来の通り、ドラム缶でできたテーブルが特徴的。昔からドラム缶をテーブル代わりに使った立ち飲み店はあったけど、それはきっと初期投資の安さにつながっていたんでしょうね。“高級店じゃないよ”という宣言であり、うちは大衆店だという矜持にも思えて、私は好ましく思います。

大きなドラム缶は一人でもいいし、数人で囲めるのもいいですね。いつの日か、国家の大事を話し合う円卓会議はここで行いましょう。

▲メガサイズのジョッキには小顔効果があります

注文したドリンクを受け取ったら、自分の座席に戻ります。というわけで本日も乾杯。昨日、一昨日に続いて、乾杯。1年前から数えて365回目の乾杯でした。酒を飲んだら嫌なことを忘れてしまいますよね。これは私にとってのリセットボタン。これがなかったら、あっという間に私の人生はゲームオーバーです。

▲一口でこれだけ飲みました

大きなジョッキのいいところは、飲んでもなかなか減らないところです。私は一口目がずいぶんと大きいらしく、中ジョッキのビールだったら半分くらいなくなってしまう。

その昔、「水みたいに飲むね」と言われたんですが、酒は水なんだから、そりゃゴクゴク飲むでしょう。たとえば、砂漠から命からがら生還した人に「へえ、たくさん飲むんだねえ」なんて言わないのと同じ。この一杯は、今日も東京砂漠を生き抜いた自分へのご褒美なんです。