つまみ100円、チューハイ一杯150円！【大塚・ドラム缶】は最強の安ウマ大衆店

いい店は何を食べてもうまい！

▲最初に頼んだ赤エビ。プリプリのこいつが200円でした

注文をしたフードメニューが出来上がると声をかけられます。そしたら、いそいそと自らカウンターに取りに行くわけです。少し早足になったりしてね。

こちらの店は、注文を取りに行くのも、片付けるのもセルフ。安さの秘密は、きっとこのあたりにあるのかな。私はこういう呼び出しスタイルが好きでね。呼ばれるたびに「ハイ」と大きな声で返事をしたくなっちゃう。酒を飲むという行為は、ある意味で被虐的なものですから、ついつい私のMっけが出てしまうんでしょう。

▲こちらの油淋鶏は350円

最初のオーダーでお願いしたのが、赤えびと油淋鶏。刺し身から５分ほど遅れて、揚げ物が到着。すこし時間がかかったのは、きっとひとつひとつ丁寧に揚げていたからでしょう。揚げ物を担当するのは実直そうなご主人です。

油淋鶏が出来上がったと同時に、私は酎ハイのおかわりをお願いします。グラスに残っていた酎ハイだけでは心もとない気がしてね。揚げ物のなかでも強力な破壊力を誇る油淋鶏ですから、私はバケツリレーよろしく、ジョッキを抱えてレジまで１往復。

たっぷり満たされた酎ハイを片手に、さっそく一太刀を浴びせます。えいや。ああ、うまい。濃いめのネギだれと、サクサクっとした揚げ鶏が上手にマッチしていて、酒がどんどんなくなっていく。酸味のきいたタレのおかげで最後まで飽きません。

▲チーズを揚げたやつと、おつまみやわらかチャーシュー

私レベルのダメ人間になると、立ち飲み店のフードを食べた瞬間、どんなレベルにある店なのかわかるんです。当たり前だけど、いい店は何を食べてもうまい。なかでも私が大事だと思っているのが、揚げ油の清潔さ。揚げ物は立ち飲み店に欠かせないメニューですから、揚げ物の質が酒の進み具合を左右すると言っていい。

揚げ物なんてどこでも出せるけど、うまい揚げ物を出す店は意外と少ないんです。こちらのお店は何を食べてもうまいし、換気がよくできているのか、店内に油の匂いもほとんどしないのが、とても素晴らしいと感じました。

▲こちらは火鍋。かなりスパイシーなスープでした

私は揚げ物が大好きです。酒と揚げ物は両輪の関係だけど、さすがに毎日だと飽きてしまう。そんなときに何を食べたらいいか。答えは鍋です。鍋は、ありとあらゆる食材が入っていて、ご存じのようにヘルシー。

関係ないけど、鍋を毎日食べたら痩せるんじゃないかと思った時期もありました。それなのに、酒を飲んだあとの家までの帰り道、コンビニで買った「からあげクン」を食べながら歩いている自分に気がつく。おいしいけど、満足感が足りてなかったのでしょう。

でも、こちらの火鍋なら大丈夫。豚肉・豆腐・キノコ・つみれ・しらたきと具だくさんで食べ応えがある。そしてスープがいいんです。具材の旨味がたっぷり閉じ込められていて、このスープをつまみに何杯でもいけることは間違いない。出来合いのスープかもしれないけど、これはこの店だけの味なんです。

▲とかいって、最後にまた揚げ物を頼んでしまった

陽気でほがらかな奥さんはお酒が大好きなんだって。でも、一緒にメニューを考えている旦那さんは酒を全く飲まないとか。そんな酒飲み以外の視点からの提案は、とても新鮮だというからこそ、そこらへんが、安居酒屋と違う素敵な雰囲気の秘密かもしれない。

女性の一人客が多いのも納得だ。生まれ変わって、いつか彼女ができたら、私はこの店で待ち合わせをしたいと思いました。

▲「東京さくらトラム」の愛称をもつ都電荒川線

他のお客さんたちもくつろいで長居している気がする。それもわかる。だって居心地がいいから。だけど私は次の約束があるので、そろそろ店をあとにしないといけない。まだいたいな。でも、後ろ髪は引かれるうちが華ですから。

さて、次の店までは都電で行こうかしら。ちんちん電車でぶらぶらと。あはは。それじゃあまた。

『立ち飲み・マイ・ラブ♡ - 痛みに負けるな！-』は、次回３/４(金)更新予定です。お楽しみに!!