プレゼントが10割増しでうれしくなった大切な思い出
最高の「ことば」とともにいただいたプレゼントは、わたくしにまだまだある。きっと、みなさまの経験もいくつか胸にしまわれているだろうから、機会があればぜひともお教え願いたい。まあこれはコヌマの連載であるので、もうひとつ、ご紹介しようかななんて。
まだまだ寒い日が続いているので、防寒具は必要不可欠。なかでも、マフラーは、あるとないとでは大違いだなと、思うようになった出来事だ。20XX年のクリスマス、と書くと、いかにも近未来の予言文書っぽい。騙されてはいけない。しっかりコヌマの過去物語だ。
とにかく、ある年の聖なる日にわたくしは、親しいKさんと街を観察しに出かけた、つもりだった。Kさんは、わたくしをある瀟洒(しょうしゃ)な店へいざなった。内心、こんな高級な店に用はない、と思いつつ店内を物色していたら、Kさんがこう言った。「プレゼント、マフラーにしようと思って」Kさんは少し照れくさそうであった。
わたくしは満点大喜び。その日はしっかり“遠慮”をおうちに忘れてきていたので、大いに迷いながらマフラーを選んだ。お会計を済ませてくれたKさんは、早速マフラーをつけたわたくしに「似合うよ」という言葉もくれた。プレゼントが10割増しでうれしいものとなった。
もう過ぎ去ったクリスマスの思い出だ。しかし、「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」だ。この年の12月25日を“かんじんなこと”として何度でも思い返そう。ごんぎつねでたっぷり哀愁を漂わせたあとに、ホッコリ話。温冷浴みたいで、みなさまの心の血流がだいぶ良くなったことだろう。知らんけど。
今回のニュースクランチも、ご一読ありがとうございました。コヌマへの「お誕生日おめでとう!」の「ことば」もありがとうね(そろそろしつこい)。それではまたここで。