長引くコロナ禍で、エンタメ産業は軒並み苦戦を強いられている状況だが、こと競馬、競輪、競艇、オートレースといった公営競技は逆に売上を伸ばしているらしい。

コロナをきっかけに公営競技を始めたという声も聞く。競技場に行かなくてもインターネットで簡単に券が買えたり、ライブ配信によって携帯端末で気軽にレースが見られたりと、在宅でも楽しめるということが人気の追い風になっているのだろう。

「おじさんの趣味」というイメージが強かった競輪も、近年ではファン層の拡大により敷居がグッと下がって、若い世代や女性も楽しむようになってきた。とはいえ奥の深い競技だけに、「当たる買い方」ができるようになるまでには、なかなかの修行(!?)を積まないといけないという現実もある。

そんな競輪ビギナーにうれしい番組が、BSよしもとで月曜日から金曜日まで毎日放映されている『競輪LIVE! チャリロトよしもと』だ。指南役の解説もわかりやすいうえ、各曜日の出演者が、自分の予想や収支に一喜一憂する様子もおもしろい。今回は、金曜日を担当しているトータルテンボスに、競輪の魅力を存分に語ってもらった。

▲『競輪LIVE! チャリロトよしもと』(BSよしもと265ch)

車券は知りすぎたら考えすぎちゃう

――お二人が出演なさっている『競輪LIVE! チャリロトよしもと』(BSよしもと265ch)について伺いたいんですが、番組は毎回とても楽しそうですよね。 これまで競輪の予想はしたことがあったんでしょうか。

大村朋宏(以下、大村) それがないんですよ。『ミッドナイト競輪』っていう番組で、本格的にやり始めたんです。その前は競輪場に(漫才の)営業に行ったことはあって、レースの合間に遊びでやってましたけど。

藤田憲右(以下、藤田) 全く当たんなかったよね(笑)。全然知らなかったんで。

大村 「何だ、ライン(※)って?」みたいなことから入って、いろいろな方に教えてもらって、ちょっと知識を得たところで、この『チャリロト』の話をいただいたんでうれしいですね。

(※)ライン=競輪で選手が連携して戦う方法のひとつ。

▲競輪について語る大村朋宏さん

――競輪のことを知ったら、車券の買い方もわかって当たるようになるんですか?

藤田 そうですね、ある程度。ホント「ある程度」ですけどね。

大村 たぶん、知りすぎたら考えすぎちゃいますよね。「通ぶった買い方」ってあるじゃないですか。

藤田 ハハハハ。「これは来るだろうな」っていうのでも、オッズが低いので買わないみたいなやつね。それでそのまんま1.4倍みたいなのが入っちゃって、「まあこれは……(買ってもしょうがない)」みたいに自分を納得させるという。ハズしてるくせに(笑)。

▲競輪について語る藤田憲右さん

――『チャリロト』での収支はどんな感じですか?

大村 『チャリロト』はたぶんプラスじゃないですかね(と言って専用サイトに登録されているデータを確認)。

 藤田 俺も負けてはいないと思うんですけど(同様に確認)。

スタッフ 現在、放送6週目までで、大村さんの回収率が78.4% 、藤田さんが 87.3%です。

大村 ちょい負けですね。でも、まあまあ頑張ってるほうですよね。

――絶妙なラインじゃないですか? 視聴者にとっても。あんまり大勝ちされちゃうとドキドキしなくなっちゃうし、ボロ負けでもおもしろくないし。

大村 でも4月は回収率 112%だったんですよ。5月で54%になっちゃってるんで、今日の放送(5月27日)で巻き返せたら……まあ、1年間やってみてどのくらいになるかですね。100は越えたいな。

――お二人とも、勝負に対してカッとなるタイプではないですよね。

大村 いや、僕は結構熱くなるタイプです(笑)。

藤田 僕は全然なんないですね。パチンコとか行っても「今日は5000円しか使わないぞ」って決めたら、本当にやめれる人なんです。

――それはすごい自制心! じゃ、藤田さんはどういうときに熱くたぎるんですか? 

藤田 サイパンでバカラ(※)やったときかな(笑)。

(※)カジノはサイパンでは合法。

大村 1回熱くなったけど、「もうやめとけ」って言ったら、すぐ冷静になってましたね。

 藤田 それでも(使ったのは)3万円とかですよ(笑)。何十万とか何百万っていうのは全くないです。

――でも藤田さん、大昔、消費者金融でお金よく借りてたそうですじゃないですか。それは何に使ってたんですか?

藤田 僕、ギャンブルで借金したことゼロです。

――なんか珍しいパターンですね(笑)。

藤田 ただの生活費ですから。怠惰で、働きたくねえっていう理由(笑)。

――消費者金融をATMとして使ってたんだ(笑)。

藤田 働いてもいないのに生活してるんですから、お金、無くなりますよね(笑)。ただ働きたくないってだけで。

大村 働きたくないくせに、おいしいもの食べたいとか。

――でも、今は真人間になって(笑)。

藤田 そうですね。当時よりも欲が少なくなったし。

大村 あんまり物欲とかないよね?

藤田 うん、ない。高っけえもん買いたいとか、ないっす。

――大村さんは?

大村 僕は物欲の塊ですね。

藤田 大村なんか、たぶん7~8万円ぐらいのTシャツ買える人だと思うんすけど、俺は7~8万だったら、あの天ぷら御膳いくつ食えるかな? とか換算始めちゃう(笑)。