神奈川・東京・千葉で約40店の書店を運営する「有隣堂」。その有隣堂が運営するYouTubeチャンネル『有隣堂しか知らない世界』の人気がすごい。

以前、当サイトでも登録者数が10万人を超える(現在は18万8000人)同チャンネルの収録に潜入し、その魅力に迫ったが、その『有隣堂しか知らない世界』でインパクトを残しているのが、愛情たっぷりに文房具の魅力を伝える文房具バイヤーの岡﨑弘子さんだ。

〇岡崎さんが登場する登録者数が18万人を超える『有隣堂しか知らない世界』

このチャンネルで「文房具王になり損ねた女」の二つ名がつけられている岡﨑さんは、少々常軌を逸した、それでいて微笑ましい文房具愛で「書籍以外は文房具」という名言も残し、チャンネルMCであるマスコットキャラクターのR.B.ブッコローから愛を持っていじられています。

今年の7月には、岡﨑さんが選定した文房具、雑貨を集めたコーナー「岡﨑百貨店」をSTORY STORY YOKOHAMAに常設売場としてオープン。岡﨑さんが「本当に好きなもの」をテーマとして、バイヤーとしてだけではなく、岡﨑さん個人の趣味・嗜好を反映した文房具のほか、ガラスペン・アクセサリー・お菓子・ヴィンテージ雑貨など、約500点の商品を展開し、好評を博しています。

チャンネルの端々から伝わってくる岡﨑さんのパーソナルな部分では満足できないニュースクランチ編集部は、岡﨑さん本人にインタビュー。そこには好きを仕事にした人の思いや哲学が詰まっていました。

「文房具王になり損ねた女」の意外な昔の夢は…!?

岡﨑さんの出身は神奈川県の横浜。おばあちゃんの代からの浜っ子だそう。

「スポーツが嫌いで、ひとりっ子だったので、家の中で1人で遊んでました。折り紙や鉛筆を集めたり、当時はスーパーカー消しゴムが流行していて、ノック式ボールペンのノックするところで弾いて遊ぶのが主流だったんですけど、ボールペンの構造を変えて、倍以上も飛ぶようにしたりとか(笑)」

文房具好きの片鱗が見える幼少期だが、そもそも岡﨑さんが文房具を好きになったきっかけはなんだったのか。

「実家の隣が文房具屋さんだったんです。だから、家に帰ったらランドセルを置いて、まずそこに遊びに行ってました。新しく入荷したものを眺めたりして。この取材に際していろいろ思い出してたんですけど、そういえば実家の隣が文房具屋さんだったなって」

小さい頃は“花屋さんとか、普通の女の子がなりたいと思うような”夢を描いていた岡﨑さん。有隣堂に入社したきっかけについて聞くと。

「私、もともとは正社員じゃなくて、アルバイトから入ったんです。その前はやりたいことがあって、でもその夢がちょっと難しいかなと思って……」

そう明かすと、隣にいた有隣堂の社員さんも驚いたような表情を見せる。初めて聞く話だったそう。“差し支えなければ、そのときの夢をお聞かせいただけますか?”と聞くと、“別にもったいぶるようなことじゃないんですけど……”と笑いながら明かした。

「ホテルマンになりたかったんです。専門学校も通っていて。ただ、勉強はすごく楽しかったんですけど、海外のお客様の対応で英語が必須だと知って。ホテルの仕事における英語は勉強すればできたんです、決まり文句なので。でも、日常会話もできないと意味がないなと思って……。そこでちょっと違うかなと思って諦めました」

▲岡﨑弘子さん