いよいよ来たか!! 本命のクロマグロ!?

この糸の出方はマグロだーーーーーー!!!!

と、いきなり私の竿にかかり、リールのクラッチをオン。

サバか20メートルくらいしか泳いでいないのに、いきなり100メートルくらい走られ、しかもキハダマグロのように下へ潜っていくスタイルではなく、どこまでも遠くに走っていくタイプ。糸が斜めに出ていき、初めての感覚に不安になる。

ここからは強力なリールのパワーを信じて、ひたすら上げるのみ。過去には300キロのマグロも上げた実績がある、パワーのあるリールとのことだったが、やり取りは長く続く。あまりにもリールに負担がかかり、モーターが熱くて触れないほどに。オーバーヒートしそうになるので、横に水を用意して、リールにジャブジャブと水をかけて冷やし続ける。

おそらく30分くらい経った頃、ようやく魚体が見えて感動!!! 船の周りを力強く泳ぎ回る姿は迫力がすごく、最後はテレビでもよく見る電気ショッカーを当て、おとなしくなったところで船へ取り込み。

▲船の横でサメに横取りされることもあるので気が抜けない

その大きさは大柄の男性くらいの長さがあり、船上で軽量したら、なんと70キロ!!!! 感動と興奮が収まらず心臓の鼓動もドクンドクン。私もクロマグロが釣れた!!! 青森まできた甲斐があった!!!

▲記念すべき大間のクロマグロ!

ちなみに、この日は海況が良かったようで、一緒に乗船した全員が1本ずつゲット。最大は120キロという化け物サイズも釣れて、それを間近で見ることもできて最高のマグロ釣りになった。

▲私が釣ったマグロは体長190センチほどだった

港で約4時間かけてマグロを解体

▲釣りのあとのラーメンの味は格別

港に戻ってからも、浮かれているワケにはいかないのがマグロ釣り。11時ごろ港に戻り、まずは食堂で名物のイカスミラーメンを食べて腹ごしらえ。

釣ったマグロはそのまま持って帰ることができないので、マグロの解体をすることに。3人がかりでさばく係、さばいた部位をグリーンパーチ(水分を吸う紙)にくるむ係、それをビニール袋に入れて発砲スチロールに入れる係に分かれ、ひたすら作業。お昼の1時からスタートし、3本のマグロを解体し終えたのは夕方の5時。

▲ひたすら作業を続けた…

さばきながら、これまでのマグロでは見たことのない、おいしそうなクロマグロのポテンシャルを見てニヤニヤが止まらず、とても楽しい時間を過ごした。

東京に戻り、大間の天然クロマグロのおいしさに驚き、熟成するにつれて変わる味わいに舌鼓を打ち、約2週間、毎日変化を感じながら食べ続けた。これまでのキハダマグロとは風味が全く違い、いつもは煮たり焼いたりするところ、クロマグロは全て生で食べた。

▲大トロのおいしさは格別
▲希少な部位も含め毎日堪能

まだ相模湾でマグロを釣っていないので、2022年のマグロ活動を終えたわけではないのだが、今年はこれまで経験したことのない、楽しいマグロの思い出ができた。クロマグロが“海の黒いダイヤ”と言われているのも納得。頻繁に行ける釣りでもないし、再度行っても同じ経験ができる保証はないだけに、貴重な体験になった。


プロフィール
 
吉野 七宝実(よしの・しほみ)
1991年3月5日生まれ。千葉県出身。競輪専門チャンネル『SPEED』のキャンペーンユニット『スピーチーズ』のメンバーとして活動。その後、西口プロレスのラウンドガールユニット『西口向上委員会』のメンバー、AbemaTV『ピーチちゃんねる』のレギュラーレポーターを務めた。現在はグラビア活動のほかに釣り具ブランド『HUNT』のプロデュースなど活動は多岐にわたる。1年かけて自撮りした干物グラビアで構成した2022年版のカレンダー『IPPON釣りcalendar』も好評発売中。Twitter:@Shihomi0305、Instagram:shihomi0305