これまでに数多くの素晴らしい投手を輩出してきた日本。NPBはもちろんのこと、世界最高峰のプロ野球リーグ・メジャーでもタイトルを獲得した選手がいるなど、世界を見渡しても「投手王国」と言っていいだろう。

そんな数々の選手がいるなか、21世紀最強のエースピッチャーは、いったい誰なのだろうか。獲得タイトルなど鑑みつつ、候補選手たちについて見ていきたい。

メジャータイトルやサイ・ヤング賞2位のダルビッシュ有

まずはNPB時代に5年連続防御率1点台を記録し、メジャーでも複数のタイトルを獲得したダルビッシュ有だ。

NPB時代に関しては、平均球速149km/hの速球と多彩な変化球で、敵なしの状態だったため、対戦する打者はお手上げの状態だったことだろう。

メジャーリーグ移籍後も、2年目には277奪三振を記録して最多奪三振のタイトルを獲得。奪三振を奪う能力に関しては、メジャーのなかでもトップクラスなのは間違いない。それを裏付けるデータとして、メジャーで史上最速となる1000奪三振を記録している。目に見えて、各種ボールの凄さはトップクラスだ。

ケガなどがあったなかで、2020年には最多勝も獲得。サイ・ヤング賞2度目の2位になるなど、投手としての実績と能力に関しては、日本人トップクラスだ。来年開催されるWBCの出場も表明。精神的支柱としての役割はもちろんのこと、優勝を知る選手のため2009年以来となる代表姿でのピッチングに期待したい。

二刀流ながらメジャートップの成績を記録した大谷翔平

2022年シーズン、残念ながら主要タイトル獲得はならなかったものの、二刀流として球史に残る成績を残したのが大谷翔平だ。

大谷に関しては沢村賞こそないものの、NPB時代から投手としても高いレベルで成績を残している。二刀流のため、イニング数が満たないことにより、2015年は15勝、防御率2.24を記録しながらも沢村賞の獲得はならなかった。

NPB時代においては、2015〜2016年は球界トップクラスのボールを投げており、国際大会の圧巻なピッチングはもちろんのこと、チームを日本一に導く活躍も見せたことも大きな評価ポイント。

メジャー移籍後は、2022年シーズンのピッチングが素晴らしかった。160km/h台の4シームと2シームや、縦と横のスライダーはもちろんのこと、スローカーブ、カッター、スプリットを投げ分けるピッチングを披露。特にスプリットの被打率は.125で、スライダーの被打率は.159と圧倒的な内容を見せており、軌道自体も打ちづらさを感じるものだっただろう。[参照:https://tokyudx.com/2022shoheiohtani/

今年の大谷に関しては、世界一に輝いたヒューストン・アストロズの打線も抑えられるレベルだ。今年のピッチング内容で、さらに長いイニングを投げられるようになれば、サイ・ヤング賞も確実なものになっていくに違いない。