絵のうまさよりも「伝わりやすさ」

――そもそも、なんで「キーウィ」なんですか?

ジャスティン それはですね、Twitterにひよこの絵をアップしていたときに、“ひよこだけじゃ面白くないな”と思うようになって、いろんな動物の絵を一日一枚アップするようにしたんです。で、ある日、キーウィを描いてアップしたら、その絵がえらいウケまして。今までなんの反応もなかったのに、キーウィを描いた途端に反応が来るようになって。キーウィを描けば描くほど反応が増えていって、そのまま描き続けてたら、いつの間にかキーウィ専門アカウントになってました(笑)。

▲キーウィは需要が高い!? イラスト:オカリナ講師のジャスティン

――そうだったんですか! 以前はGIFアニメが多かったですが、最近は漫画が多いですよね。

ジャスティン 以前は自分がただ好きだとか、面白いと思うものを投稿していたんですが、みんなに役立つ使える情報を入れて投稿してみようと思ったんです。それが面白ければいいんじゃないかと。それで、おいしいソースのレシピの漫画を投稿したら、6万いいねという今までにないくらいの反応が来て。その後もレシピの漫画を描くたびに万単位のいいねがついたので、“みんなそんなに料理好きなの?”と思って(笑)。それからレシピ漫画中心のアカウントに、これもいつの間にかなってました。

――そんな経緯があったんですね。私もジャスティンさんのことをシェフだと思ってました(笑)。

ジャスティン いや、料理は下手なんですけど(笑)。外国に住んでた期間が長かったおかげで、いろんな国の友達がいて、日本では目にしないような変わった料理を見せてくれるので、それがネタになってます。

――とはいえ、よくあそこまで多種多様なレシピがありますよね。

ジャスティン 外国では、そこの地元の人たちと積極的に関わるようにしているんです。あまり外国人が行かないようなところに行ったりして。そうすると、現地の人はすごく喜んでくれて、地元の人しか知らないような料理なんかを出してくれるんです。海外で冒険してきた結果、いろんな国の変わった料理を食べてきたっていうのはありますね。

――そのなかでも、特に印象に残った料理を漫画にしている。

ジャスティン そうですね。ああいうレシピのコンテンツはまだまだ無限にあります。

――そうなんですか!

ジャスティン ええ。しかも、漫画を描いて投稿するようになってから、友達に「投稿したいから他にもない?」なんて聞くと、さらにレシピを提供してくれるので。本当に無限です。

――それはすごいですね! ジャスティンさんのレシピはマネしたくなるものばかりです。

ジャスティン 僕も自分で試しに作っておいしかったものしか漫画にしないので、本当においしいのばかりですよ。

――漫画からおいしさが伝わってきます。

ジャスティン それはうれしいですね。

――描くときに意識してることはありますか?

ジャスティン 「料理のおいしさ」よりも「伝わりやすさ」を大事にして描いています。

――キーウィが料理を食べたときのコマですね!

ジャスティン そうですね、毎回同じですけど(笑)。それから「ツイッターではネタが面白くて伝われば、絵はそれほどうまくなくてもウケる」というのをどこかで聞きまして、それは意識してます。

▲最終コマでキーウィがおいしさのあまり震える

――なるほど。

ジャスティン めちゃくちゃ気合い入れて、きれいな絵を描いても、Twitterのタイムラインってすぐ流れていってしまうじゃないですか。なので、Twitterという戦場だと割り切って、きれいに描くよりもネタとして伝わりやすい、面白い、というところで押していきたいと思ってます。

――ジャスティンさんの目の付け所や感性がとてもユニークなので、簡略化された絵でも「面白さ」や「おいしさ」がとても伝わってきます。

ジャスティン ありがとうございます。

――今まで描いたレシピで、ジャスティンさんが特におすすめするレシピってありますか?

ジャスティン そうですね……。本当に全部おいしいのでおすすめなんですが、毎日使えてすごく便利なのは、一番最初に描いた粒マスタードと生クリームのソースですね。フライパンでチキンを焼いて、このソースかけたらもう絶品ですよ。パスタのソースとしても使えますし、めちゃくちゃ便利で一番使ってます。

――本当においしそうです…!

ジャスティン それから、ちょっと刺激が欲しいときは、フィリピンの友達に教えてもらったナンプラーとレモンのソースもよく使いますね。