巧みなメイク術を活かした役作りで女性らしさを演出して、男女のさまざまな関係性をリアルにコミカルに描いたネタで知られるレインボーが、3月11~12日に東京・ルミネtheよしもとで単独ライブ『レインボーライブ2023「強気な私と、弱気なあなた。」』を開催する。

2018年に放送された『ぐるナイ おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴 今年も誰か売れてSP』優勝後、個々でも着々と活躍の場を増やすふたりが目指すのは『キングオブコント』の優勝。YouTubeに毎日コントを1本ずつ公開し続けるなど、ネタへの情熱は計り知れない。

※本記事は『+act.(プラスアクト)2023年3月号』(ワニブックス:刊)より、一部を抜粋編集したものです。

「満塁ホームラン」を狙う2023年

――毎年単独ライブを開催されていますが、今年は3月に行なわれるんですよね。

池田直人(以下、池田) 毎回新しいことをやりたいなと思っていて、昨年は有楽町で6回公演やったんです。今年は最初、やりたくてもやらせてもらえなかったルミネで2daysできるのがうれしいですし、毎年、単独がステップアップできてるのもうれしくて。

ジャンボたかお(以下、ジャンボ) たしかにね。俺らって思いっきり飛躍したことはないんですけど、下がったこともないっていうか。テレビの露出とか収入も毎年ちょっとずつ上がってきてるんです。だから、池ちゃんと地道に頑張っていこうと、よく話してますね。

――今年はどんな単独になりそうですか?

ジャンボ とにかく『キングオブコント』で勝ちたいので、そこに向けて頑張れる単独にしたいです。もちろん単独自体の作品っぽさも考えてやりたいですし、昨年はいい単独にしたい気持ちのほうが強かったんですけど……ふたりでよく話すんですよ。俺ら、なかなか売れないな。売れるためにも賞レースで優勝しなきゃなって。

池田 『おもしろ荘』で優勝させてもらったり、YouTubeでリモートコントがバズったり、これがあったら大丈夫やって思えるヒットはいくつかあるんですけど、ホームランは打ててないので。ただ、だいぶ塁は埋まってる感じがするんで、今年で一気に4点入れたいなと思ってます。

ジャンボ あと、今回の単独はオークラさんに頼み込んで監修に入ってもらってるんですよ。ずっとお忙しいのに、特にお忙しい時期で。けど、賞レースに向けてやりたいとはっきりと伝えて、ありがたいことに協力いただけることになったんです。俺ら、ブラッシュアップは下手くそなんで、ネタを見ていただいたり、アドバイスをいただいたりして、よくしていけたらなと思ってます。

――今は1月中旬ですが、ネタはすでに考え始めているんですか?

ジャンボ 新ネタを作んなきゃいけないライブが、ひと段落したら作り始めようとは思ってます。僕らふたりでネタを作るんですけど、毎日YouTubeに上げてるコントの案出しをやってるなかで、本ネタにできそうなものを作っていくっていうのが、一番効率のいい作り方かもしれないですけど。

池田 今日も、この取材前にコント4本撮ってきました。これはいいネタやから、YouTubeで出すのはやめて取っておこうか、みたいなことは結構あります。

ジャンボ 前まではYouTubeはYouTube、ネタはネタって分けて考えてたんです。けど、いろんな先輩に「おまえら、YouTubeでやってるコント、なんで本ネタでやらないの?」って言われて、あぁ、そうか。その手があったかって気づいたんです。それに俺らはネタを作れる同士で、昔はネタ合わせでめっちゃ揉めてたんですよ。けど、YouTubeを始めたことによって分業がはっきりして、めっちゃ楽になりました。

池田 ふたりで1本のネタを作ってたときはな?

ジャンボ めっちゃ時間かかってたよな。揉め過ぎるから、どっちかが3割作ってから話し合おうって言ったりして。

池田 例えば、ジャンボが持ってきたネタに対して、僕がこうしたほうが面白いんじゃないって提案するとね?

ジャンボ いや、そうじゃないんだよ。そうすると違うネタになっちゃうんだって俺が言い返して。逆も然りでしたね。

――それぞれのアイデアを客観的に見て、傾向みたいなものはどんなところに感じますか?

池田 ジャンボは、これが言いたいっていうのが強いですね。

ジャンボ そうかも。思想を入れるタイプかもしれない。めっちゃ人の悪口を言ってるネタは、俺が作ったものかもしれないです。このセリフが言いたいっていうのもめっちゃありますし、池田は器用なんで、これやってほしいっていうところから考えることもあります。

池田 俺は、この役がやりたいっていうほうが多いかもしれない。その辺の折り合いの付け方がお互い、この3年でだいぶうまくなったなと思います。最近、そんなにバチバチしてないもんな?

ジャンボ 池田のほうが大人なんですよ。俺がイヤだってなったら、最終的に「あぁ、ええよ」ってなってくれるんで。最近、揉めたときも、池ちゃんが「1回やってみよう」って言ったのに、俺が「イヤだ!」って言ったよね。思い出したわ。

――(笑)。YouTubeで毎日コントを上げることは大変ではあるけれど、ネタ作りという点ではいい方向に行ったんですね。

ジャンボ 俺らにとってはそうですね。ネタの幅も確実に広がりましたし。

池田 できる役も増えたなと思います。