「同人グラビアレイヤー」として活動する日中ハーフの花宮いのり。コスプレイヤーとしては「コミックマーケット」「池袋ハロウィンコスプレフェス」などに参加し、グラビア面では「近代麻雀水着祭」「Couleur Clarity撮影会」「Southwave撮影会」など数多く出演している。

両ジャンルにおいて、多くのファンから支持を得ている花宮をインタビューし、いまだ明かされていない過去や、この先の活動について語ってもらった。

▲同人グラビアレイヤー・花宮いのり

友達と一緒に更衣室にいても真っ裸です(笑)

――コスプレを始めたきっかけを教えてください。

花宮いのり(以下、花宮) もともとアニメが好きだったんですけど、“好きなキャラクターのコスプレをしてみたい!”と思ったので始めました。他の人も、最初は自分の好きなキャラクターになりたくて始めるんじゃないのかなって思います。

――初めてコスプレイベントに参加したときのことは覚えていますか?

花宮 めちゃめちゃ覚えてます。初めては池袋の「acosta!(アコスタ)」で、同じく初コスプレの友だちと行って、私は『ラブライブ!』の海未ちゃんをやりました。初めて声を掛けてもらったカメラマンさんの名前も覚えています。それまでカメラを向けられることがなかったので、緊張で冷や汗をかき、プルプル震えながら撮ってもらいました。本当に忘れられないです。

――よっぽど緊張されたんですね。今ではコスプレイベントに花宮さんがいたら、撮影するために多くの人が列に並びますが、ここまでの人気を獲得するためにはどういった努力をされましたか?

花宮 並んでくれるのが本当にうれしかったんです。もちろん今もですけど、当時はそんな経験をしたことがなかったので、すごくうれしかったんです。だから、自分を求めてきてくれる人が増えるように、1人ずつ丁寧に対応しました。あと、時間的に撮影の枚数を制限をしないといけないんですけど、そのなかでもよく撮れるように、自分がきれいに写る角度を研究しました。

――今の人気があるのは、そういった努力が積み重なった結果なんですね。コスプレイヤーだけではなくて、グラビア系の撮影会に参加するようになったのはなぜでしょう?

花宮 コスプレをしていたら、撮影会の方から「出ませんか」と声をかけてくださったんです。そこで「アニメキャラクターのコスプレだけじゃなくてもいいよ」と言われたのでやったら、「キャラクター以外もこんなに楽しいんだ」って! そうしたら徐々にそっちのほうが楽しくなって、メインになったという感じです。

「グラビアをやろう」ってわけでもなかったですし、グラビアアイドルさんを見ていたわけでもないんですけど、みんなが「似合ってるよ」「きれいだよ」と言ってくれるのがうれしかったので、“じゃあ頑張ってみようかな”と思って今に至ります。

――初コスプレのときは、かなり緊張されたと言われてましたが、人前で初めて水着姿になったときはどうでしたか?

花宮 そのときには、人前に出ることに慣れていたので「どうぞ!」みたいな感じでした(笑)。あまりよくないのかもしれないんですけど、恥じらいがなくなってくるんです。だから、撮影会などで友達と一緒に更衣室にいても、みんな真っ裸です(笑)。

――(笑)。ちなみに、コスプレをしているときと、グラビアの撮影会のときでは、違う意識でやられているのでしょうか?

花宮 ポージングの勉強をしたことがないので、全部そのときの状況次第です。「このポーズで目線をこうしたら、この角度で撮ってくれるから、じゃあこうしよう」という感じですね。すごく簡単に言うと、そのときの“ノリ”でやっています。

――こういった活動をされている以上、エゴサーチはされますか?

花宮 エゴサはやめました。誰でも1回は通る道だと思うんですけど、“ちょっと伸びてきた”ぐらい頃って、反感を買うことがあるんです。その頃に病みそうになったので「もう見るのやめよう」って決めました。

最近こういった業界に入ってきた若い子たちに伝えたいですけど、絶対にエゴサはしないほうがいい! 本当にしないほうがいいです! 同世代の子たちとは仲がいいんですけど、みんな「本当にやめたほうがいいよね」って。エゴサをしている子もいるけど、鋼のメンタルを持っていないと無理です。

――やはりネガティブな意見も多いと。

花宮 昔は結構ありましたね。だから、この活動自体を「もういいかな」「自分の精神を削ってまでやることなのかな」っていう時期もありました。だけど、友達も増えていたので“やっぱりやりたい”と思って戻ってきちゃいました。

――活動していなかった時期もあったんですね。

花宮 もうSNSから完全に離れて、しょっちゅう行っていたイベントも、“ちょっとお休み”という時期がありました。