中華鍋に憧れて中華料理屋でアルバイト
――村田さんが初めて中華鍋を使ったのはいつごろですか?
村田 高校生くらいだったと思います。母親も家で中華鍋を使ってたんで、それを借りたんですけど、家庭用のコンロだと店みたいに鉄がぶつかる音が鳴らないんですよ。「親父がやってたのと全然ちゃうやん」と思ってショックでした。
そのあと、NSC生のときに大阪の中華料理屋でバイトを始めたんですけど、そこで中華鍋を振らせてもらいました。
――中華料理屋でバイトを始めたのは、お父様に憧れてですか?
村田 そうですね。お金稼ぎたいとかじゃなく、ほんまに中華鍋を振りたいだけでした(笑)。兄貴は親父の店でバイトしてたんですよ。今では徳島で村田商店っていうラーメン屋をやってるんですけど、そこで出している炒飯は親父の味とそっくりです。
――村田さんの家族にとって“中華”は大きな存在なんですね。
村田 コロナ禍で出歩けなくなったときに、兄貴が店では出していない担々麺を作って冷凍で送ってくれたんですけど、それがめちゃくちゃうまくて。親父の担々麺の味に近いけど、兄貴の店のよさも出てて、めちゃくちゃおいしかったし、出歩けない時期だったので、余計にうれしかったですね。あれは、店でも出してほしいですね。
――メニュー化されたら、ぜひ食べに行きたいです! 村田さんが使っている中華鍋は、どのくらい愛用されているものなんですか。
村田 たぶん5~6年だと思います。こればっかり使ってるので、中華鍋としてかなりいい感じになってきました。
――レシピ本でも、中華鍋の種類や使用前の手入れ方法も解説されてましたね。
村田 そうです。面倒ですけど、手入れにもひと手間が必要なところが中華鍋のかっこよさですよね。使用を始めてからも、サビちゃうからシーズニングをやらないといけないんですよ。でも、旗の台にある中華料理店のおじさんは「水で洗ったあと、火にかけて乾燥させておくだけで大丈夫」って言ってました。手入れ方法もそれぞれですね。
キャンプを教えてくれたのは長渕剛?
――キャンプにハマったのはいつごろですか。
村田 2015年ですね。長渕剛さんが好きで、富士山の麓で開催された『10万人オールナイト・ライヴ2015in富士山麓』に行ったんですけど、「この広い空間は普段どういうところなんだろう」と気になって、一週間後くらいにレンタカーを借りてもう一回、会場を見に行ったんです。そしたら、そこは「ふもとっぱら」っていうキャンプ場だったんですよ。
「こんな富士山がきれいに見えるところでキャンプができるんや!」と思って、すぐに近くのドン・キホーテで焚火台を買って焼肉を食べました。それがめっちゃよくて、キャンプ道具を揃えたんです。そこからは週一くらいでいくようになりましたね。激ハマりです。だから、キャンプ教えてくれたのは、長渕さんなんですよ(笑)。
――要約すると、長渕さんが教えてくれてことになりますね(笑)。キャンプのどんなところに一番の魅力を感じましたか?
村田 一人っきりになれるところですかね。何かするわけじゃなく、ただ焚火を見て癒される時間ってなかったなと思って。キャンプを知る前は、収録とかでめちゃくちゃすべったときは、帰りのタクシーでブツブツひとり言を言ったりしてたんですけど、キャンプに出会ってからは、キツイ仕事のあと、自分の車でそのまま山に行くようになりました。山で精神のリカバリーをしてます(笑)。
――常にキャンプに行けるように用意されてるんですね。
村田 キャンプ道具は常に車に積んでます。今、ハイエースに乗ってるんで、車中泊できる仕様にしようと計画中です。キャンプに求めるクオリティも徐々に変わっていて、最初は小さいテントを使って、山の不憫さを楽しんでいたんですけど、今では山でも充実した時間を過ごしたいと思ってしまって進化しています。
――YouTubeで配信されている動画でも、かなりこだわり抜いたキャンプをしているんだなと驚きました。
村田 家でもキャンプをしてますからね(笑)。一部屋余っていたので、そこに人工芝を敷いて、テントを張って、息を吹きかけると炎が大きくなる焚火のおもちゃを買って、それを眺めてます。