ツラさは「生きている世界の醍醐味」
――和内さんが俳優を目指すキッカケはなんだったのでしょうか。
和内 もともとモデル活動をしていて、お芝居をやるつもりはかけらもなかったんですけど、事務所の方から「俳優のオーディションを受けたほうがいい」と言われたんです。それでお芝居のレッスンに参加するようになったのですが、「この役でこの台本だったら、このニュアンスなのかな」とゲーム感覚で考えたり、答えのないものを追い求めるところに面白さを感じて、やってみたいって思うようになりました。
――それはいつ頃のことですか?
和内 本格的に俳優を仕事としてやっていきたい、という気持ちが芽生えたのは、ここ1~2年ですが、その2~3年くらい前、中学3年生の頃からレッスンに通い始めました。
――今後、ドラマや映画で挑戦してみたい役はありますか。
和内 まだ演じた役柄が少ないので、どんな役でも挑戦したい気持ちではあるんですけど、感情を内に秘めている役をやりたいと思っています。自分にとって感情を出すことは気持ちのいいことだから、逆に感情をしまう役柄はどんな気持ちになるんだろうっていう好奇心があります。
――普段は感情を出されるんですね。
和内 5分に1回は気分が変わります(笑)。ジェットコースターみたいにぐるぐるしているので、感情は無意識に出ちゃうほうだと思います。
――挑戦したい作品のジャンルはありますか?
和内 映画『怒り』が好きなんですが、あのような雰囲気の作品に参加してみたいです。自分は、感情が揺さぶられてとっぷり浸かるタイプなので、そういう作品に出て、見た方に何かを感じさせられたらいいなという思いはあります。
――重たい作品はその役として生きる時間が長くあり、ツラいこともあると思うんですけど、そういった世界でも楽しんでやれるほうですか?
和内 楽しめると思います。ツラいことがいっぱいあっても、それが生きている世界の醍醐味なのかなと感じているので、ツラいのは気持ちいいと感じると思います。ちょっと言い方おかしいですけど…(笑)。自分がツラいと感じられていること自体が、楽しいということです。