大谷翔平は「GOAT(史上最高の選手)」
――大谷選手は2021年にMVPを獲得。成績を残したことで認められたんですね。
アキ 大谷選手を通じてメジャーに興味を持ち、球場まで足を運ぶ人たちが増えたと思います。今シーズンはヨーロッパの人たちや、台湾や韓国などのアジアの方々も訪れるようになっていますね。大谷選手がWBCで侍ジャパンを世界一に導き、世界で注目を浴びていることの表れだと思います。
――野球が盛んではないヨーロッパから足を運ぶ方がいるのは驚きです。
アキ ドイツから来たという人もいました。今までは、どこに行っても地元の人たちばかりだったんですけどね。これだけのお客さんを集められるのは、世界でただ一人だと思います。本当に年々ファンは増えていますね。今年が一番多いです。
――ヤンキースのファンとも交流していますね。反応はいかがですか。
アキ 最初は野次もありました。でも今は、大谷選手がホームランを打つと「大谷だからしょうがない」という感じですね。「He is the GOAT」(GOATはgreatest of all timeの略)とよく表現するんです。史上最高の選手という意味です。ベーブ・ルースに匹敵する選手だと。ヤンキースファンが「He is the GOAT」って口をそろえるんですよ。
――名門球団のファンも認めているんですね。
アキ 「Once in a life time player」とも言いますね。一生に一回しか見られない選手ということです。もはや勝ち負けは関係ない。同じ時代を生きて、そのプレーを見られるだけですごいことですよね。
――そんな大谷選手を追いかけられるのはうらやましいです。
アキ よく聞かれるんです。なんで大谷選手の162試合を見るのかって。その人に聞きたいのは「100年前に戻ってベーブ・ルースの試合を見られるんだったら行かないの?」ってこと。メジャーのファンのみならず、アメリカに住む人たちが同じ気持ちで大谷選手を見ているということを現地で感じています。
――大谷選手に会ったことはあるんですか。
アキ あります。日本ハム時代の2016年にアリゾナでキャンプをしていたときです。練習場から宿舎まで1人でトコトコ歩いていたんです。それで「すみません。サインください」って。ミニボールを手渡したら「ちっちゃ」って言いながらサインをしてくれました。サインは合計3回もらっています。
――今後の目標を聞かせてください。
アキ 全試合を観戦していることが、メジャーのファンのなかで認知されてきました。だから今は、全米一有名なファンになろうと思っています。大谷翔平に人生の全てをかけていますから。
〇“世界一の大谷通”が見たベンチでの姿は?【Crunch-special-intervieW-前編】