いろんな人と組んで映像コントを作っていきたい
――秋山さんはエッセイの連載も持っていますが、文章を書くことも好きですか?
秋山 好きですね。でも、自信はあんまりないです。小説とかは少し苦手で、ちゃんと読んだのは、小学生のときの『ハリーポッター』が最後くらい。読書量も足りていないので、もっと読まなきゃいけないような状態なんですけどね。
自分が(お笑いで)憧れている人のエッセイはよく読みますが、読書量が多いわけではないので、エッセイのお仕事をいただいたときはすごく不安もありました。自分の中にサンプルもないので……これから上達していきたいです。
――秋山さんはハナコのネタも作って、イラストも描いて、エッセイも書かれていますが、お笑い以外からも何か創作のヒントを得ているのでしょうか。
秋山 自然とインプットになっているのは、漫画を読んだり、映画を見たり、ドラマを見たりとかですかね。エンタメは満遍なく好きで、それがインプットになっているかなと思います。
――キングオブコント2018では初出場で優勝を勝ち取り、あれから露出が増えて、ずっと多忙になさっている印象なので……インプットする時間はあるんですか?
秋山 おかげさまで。きっと、あまり意識しないで好きなものをインプットしているんだと思います。キングオブコントでいうと、あの年で優勝できて本当に良かったなと改めて思います。本番はいつ何が起きるかわからないですし、運の要素もやっぱりありますしね。
僕らはあの年、決勝に出てなかったら、そのあとは優勝できてなかったと思います。たまたま同じ年に、他の出場者と勝負ネタのテーマがカブったりすることもあるんです。ペットの犬が話す、というテーマでいうと、蛙亭が同じ設定のネタを持っていて、準決勝でカブってもおかしくない状況でした。なので、思い出すとヒヤヒヤしますね(笑)。あのとき優勝してなかったら、今どうなっていたんだろうって。
――優勝ネタは動きもあるし、設定もすごくわかりやすかったです。キングオブコントで優勝するネタって、こういうネタなんだなと思いました。
秋山 ありがとうございます! ただ、ああいうネタが優勝するネタだったのかまではわからないんですが(笑)、たしかにあのネタを選んだ理由はそこにあります。もちろん、ウケると思ったから選んだのもありますが、動きを含め、不思議な求心力があるネタなんですよね。
あるライブでやったときに、何度かご一緒したベテランの舞台監督さんに初めて「あのネタおもしろいね」って、ネタ終わりに声をかけていただいて。その方から始まって、社員さんとか、芸人仲間からも感想をたくさんいただいたネタなんです。
――ハナコとして、秋山さんとして、今後やってみたいことを教えてください。
秋山 やっぱり、コントが好きなので、コントをもっとやっていきたいです。もちろん、舞台コントも磨いていきたいんですけど、最近は運よく映像コント、スタジオコントを経験させてもらうことが多いんです。特番とか、『新しいカギ』(フジテレビ)とか。同世代の芸人のなかで、たぶん一番経験していると思います。経験値があるので、それを活かしてどんどん伸ばしていきたいですね。自分なりの実験として、最近はYouTubeで週に1回、コントを投稿するようにしています。
〇聞きたい答え決まってる取材【ハナコ】
――コント愛が本当に強いんですね。
秋山 今回のYouTubeは、ユニットコントのように誰かと誰かがタッグを組むというコンセプトで始めました。まだ実際にはできてないんですが、ゲストとタッグを組んだり、作家さんが入ってくれたりとか……いろんな方と組んで映像コントを作っていきたいです。それが広がって「出る人も見る人も楽しいものがあるぞ!」って話題になってほしいですね。