見るとわかる女子サッカーのクオリティーの高さ
そんななか、なんとなくDAZNで観戦した昨シーズンのWEリーグ22節・浦和レッズレディースVS大宮アルディージャVENTUSの一戦は、大きな希望の光を感じました。
浦和レッズレディースの優勝がかかったこの一戦、ホームの駒場スタジアムは5000人近いサポーターが入りました。
4-0の完勝でみごと優勝を果たしたのですが、僕が驚いたのは動員ではありません。「女子サッカーに強い興味を持ってというわけではなく、レッズファミリーということで後押しに来た浦和レッズサポーターもいた」というのが、良くも悪くもひとつの動員の要因になっていると感じたからです。
〇三菱重工浦和レッズレディース×大宮アルディージャVENTUS
では、何に驚いたか?
それは、サッカーのクオリティーです。
圧巻のポゼッション、崩しのクオリティー。美しすぎる。レッズの名を冠しているからと応援していた観客の心を奪う、ワクワクするプレーの数々でした。
もちろんフィジカルレベル的に男子のほうが強靭ですし、歴史もありますから男子の試合を見に行く人が多いのは理解しています。
だからこそ、どんな営業努力よりも(それも大事ですが)魅力ある美しいフットボールを見せることで、未来につながる可能性を感じました。
ゴールシーン以外でも鮮やかなプレー集がどんどん拡散するとかね。
高校サッカーでも、野洲高校VS聖和学園が早々にチケット完売するように、魅力あるサッカーに人は惹きつけられます。
女子サッカーが生き残る道は
『男子より上手くなる』ことなのかもしれません。
たいして知らない業界に無礼なことを言っていることは百も承知ですが……すみません。
『さよなら私のクラマー』の最終話で、女子サッカーの未来を憂いたり背負う覚悟がある対戦相手と出会ってきて「女の子は楽しんでサッカーやっちゃいけないの?」と悩んでいた恩田希はこんなことを語ります。
「私考えたこともなかった。女子サッカーの現状とか、未来とか。深く考えずにボールを蹴っていた自分がダメなんじゃないかって思ったりした。でもね、気づいたの。私が大好きで信頼してる人たちはいつも”楽しんでこい“って私を送り出してくれる」
漫画の登場人物を自分の子どものように思うようになったあたり「おじさんになったな」と僕自身思うんですが(笑)、僕にも昨年に娘が生まれて、(彼女がサッカーをしなくてもいいとは思っていますが)もっと彼女たちが夢を見れる、純粋に楽しんでサッカーをできる未来の手助けをしたいと強く感じました。
女の子たちというのは、現在プロとしてプレーしている選手たちを含めて、です。上手くなるのは、きっと楽しいの延長線上ですから。
僕もみんなが楽しんでプレーできるよう微力でも何かしたい。
とりあえず来季は誰かを誘って、レッズレディースを見に行きたいと思います。数年したら娘とも見に行けるかな。