夏休みの読書感想文にオススメの本を紹介!
今も読書感想文というものはあるのでしょうか?
僕が学生の頃はあったのですが、もしかしたら平成の遺物なのかもしれません。それでも、もし読書感想文で困っている学生がいるのであれば……ということで、今日は僕がおすすめのサッカー本を紹介します。
僕はもともと文章を書くことが苦にならないタイプでした。
学生時代に流行っていたmixiというSNSで、僕が書く日記が面白いと評判になり、他校のギャルが僕に友達申請をして読者になるくらいには国語が得意だったと自負しています。
しかし、本を読む習慣が全くなかったすがや少年が、中学1年生から高校3年生まで読書感想文の題材にした本がコチラになります。
『龍時』(著:野沢尚 刊行:文藝春秋)
龍時とは、志野リュウジというサッカー選手の人生を描いた物語なのですが、作者の急逝で3巻までしか書かれていない小説です。
第1巻の『龍時01-02』では、ドリブラーのリュウジが“ピンボールのように”パスをつなぐことを正義とする日本サッカーに疑問を持ち、高校在学中にスペインに渡った一年を描いています。
第2巻『龍時02-03』ではセビリア地方のクラブ、ベティスでプレーするリュウジを『龍時03-04』では、あんなにも“自分には合わない”と憎んでいた日本代表の一員として、アテネオリンピックに挑むリュウジを描いています。
当時のサッカー少年にはかなり流行りましたから、僕の同世代には僕と同じように、『龍時』の三部作をローテーションで回して、読書感想文を何年間も処理した人は多いのではないでしょうか?
しかし、今の学生さんが読んでも試合の描写やリュウジの感情は共感できるところが多いと思います。またスペインの文化や街並みを文章を通して感じることができるので、読書を楽しむという意味ではかなりおすすめです。
特に「世界一熱い」セビリアダービーなど、海外のサッカーとはこういうものなのか、と90分以外の時間のサッカーと人との関係性を感じることができました。
読書の習慣がないサッカー少年に、読書に興味を持つきっかけの一冊になってもらえたらと思います。
続いてはコチラの一冊。
『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』(著:竹田聡一郎/刊行:講談社)
『BBB』とはビール・ボール・貧乏の略で、タイトルの通り竹田さんが貧乏サッカー観戦の旅をした観戦記です。
こちらも海外の人やサッカーとの触れ合いが描かれているのですが、旅行記やエッセーに近いのでかなり読みやすいです。また僕が竹田さんの知り合いで、こんなこと書いてるのがバレても怒られないことがわかっているので言えますが、amazonでバカ安で買えるのでオススメです。
その気になれば1日でサクッと読めるので、「読書感想文のために本なんか読めるかい!」「すがやのコラムが長さの限界だわ!」という活字離れしまくりの学生さんも、ぜひ読んでみてください。
文体も、僕が影響を受けていることもあり、今日紹介する4冊のなかでは一番このコラムに近いラフな感じになっています。
今と違いスマホもSNSもない時代にサッカーひとつで世界中を旅して、世界と友達になれている気分になれる作品だと思います。
僕がW杯を現地観戦したいと思うようになったきっかけの本なので、もしかしたらあなたの人生を狂わす可能性もあります。