先日、味の素スタジアムに東京ヴェルディVS栃木SCのゲームを、現地観戦に行って参りました。

その翌日は、ABEMAでプレミアリーグのトットナムVSチェルシー、さらにその翌日にはCLのアトレティコマドリードVSセルティックを、その翌日にはACLの浦和レッズVS浦項スティーラーズをテレビで観戦しました。

これらの試合には偶然にも“ある共通点”が生まれているのですが、おわかりでしょうか。

じつは僕が観戦した4試合、全て退場者が出ているのです。しかし、退場者が出てからの戦い方は四者四様。というわけで、今日はレッドカードをテーマに書いていこうと思います。

▲今回はレッドカードにまつわるお話 イメージ:Orange_Bowl_70 / PIXTA

J1昇格に向けた負けられない一戦の緊迫感

このなかで、唯一、現地観戦した東京ヴェルディVS栃木SCは、一番緊迫感のある状況でした。

栃木が前日の大宮の敗戦でJ2残留を確定させたのに対し、ヴェルディはリーグ戦2試合を残して4位。2連勝したうえで上位2チームが最終節を取りこぼせばJ1昇格です。

ただし、負けてしまうと同時刻開催の千葉戦の結果いかんでは、千葉に捲られて5位に落ちる可能性もあり、昇格プレーオフに響きます。

そんな大事な試合で主導権を握って進めるヴェルディ。しかし、前半アディショナルタイムにSBの深澤選手が2枚目のイエローカードで退場してしまいました。

面白いのは後半のヴェルディの戦い方です。勝てば自動昇格の可能性もある(得失点差でおくれをとっているため、大差つけない限り低め。しかし、負ければ5位に転落する可能性もあるという)状況。ヴェルディが採ったのは100%勝ちにいくでも、100%引き分け狙いでもない。50%勝ちにいく、でも引き分けでもOKというような戦い方でした。(僕にはそう見えました)

東京ヴェルディの中原輝選手は、試合後のインタビューで「勝利しか考えてなかった」と言っていましたが、『少ないチャンスを仕留める』というニュアンスに聞こえました。

残り2節でいろんな計算をしながら采配する監督の交代策や戦い方は、順位表と睨めっこしながら観戦すると、なお面白かったです。

そして、試合を分けたのは中原選手の一振り。

1人少ないという難しい試合展開のなかで、自ら得て蹴ったフリーキックは極上の弾道を描いて、ここ数年のヴェルディでは記憶にないくらいに観客席を埋めたサポーターに歓喜をもたらしました。

だからサッカーは面白いよ。

そして、バックスタンドで「しゃあ!!!」と叫んで立ち上がったのは、僕でした。僕だけ……??

どうやら久しぶりの方や一見さんも多かったそう。(周りの人に聞いた)

僕のテンションには驚いていましたが、これは一見さんもまた来たくなるぞー!! という試合展開。退場者が出るとサポーターも燃えるんだよな。

かくして、ヴェルディは自動昇格の可能性を残しながら、4位以内を確定させたのでした。

〇【東京ヴェルディ×栃木SC|ハイライト】2023明治安田生命J2リーグ第41節