ホストとのサッカーが中止で国立競技場に足を運ぶ
僕は今、国立競技場前にいます。しかし、サッカーを見にきたわけではありません。
ただただベンチに座ってネタを書き、番組の台本を読み、ひと段落したので、このコラムを書いています。
秋晴れの空の下、道を挟んだ向こう側の明治神宮球場からは、ブラスバンドの演奏と金属バットの快音が聞こえます。
僕は意味もなく蚊に刺されています。
なぜこんなことになったのか……。
過去にも書きましたが、後輩芸人・フランスピアノの山本という男(ホストクラブのキッチンのバイト)に誘われ、ホストvsホストのサッカーに参加した際に、全員ドリブラーで全員ヘディングをしない、というホストすぎるチームで、カゼミロ3人分くらい守備をした僕は、即座にグループラインに招待されました。
しかし翌日、朝起きたら、フランスピアノ山本が
「すいません! サッカーの影響か足が痛くて仕事に支障が出るので抜けます!」
と、なんの悪びれもなくグループを退会していたため、僕はホストしかいないグループラインに1人閉じ込められたのです。
そんなホストのサッカーが今日も朝からあったので、午前9時過ぎに家を出て新宿区のグラウンドへ向かいました。
いや、閉じ込められたとか言いつつ、普通に参加してるじゃん。
僕のスケジューリングとしては、サッカーをして、その後、銭湯で体を洗い、カフェで作業をして、夜から外苑前のスタジオでのお仕事に挑もうという算段でした。
しかし、渋谷駅を過ぎたあたりで「相手が来られなくなったので今日中止です!」という連絡がグループラインに。
いや、この時間にドタキャンはホストすぎるだろ。(偏見)
ホストは全員新宿近辺に住んでるから(偏見)いいけど、俺もう東横線とJR乗り継いでるからな。
……ということで原宿で電車を降り、入り時間より8時間早く外苑前に着いてしまったすがや。
せっかく天気がいいから、カフェではなく国立競技場で作業をしようと思い立ち、今に至ります。
秋らしい深緑のワイドパンツを履いてきたために、裾から入り込んだと思われる蚊が僕のバイタルエリアを侵略し、鼠蹊部がカユいです。
しかし、改めて見ると国立競技場はいいですね。
近代的なデザインのザハ案から突然の変更などゴタゴタありましたが、木材を全面的に使った和っぽいデザイン、たくさんの植物が見える外装もかっこいいです。
ナショナルスタジアムって感じ。
サッカー好きとしては、あとはサッカー専用なら最高だったんですけどね。
旧国立のバックスタンドから見える新宿のビル群も、東京のド真ん中にあるぞって感じで好きでしたけどね。
建築した時代的に難しいですが、サッカー専用なら最高だったんですけどね。
国立といえば、僕にとっては昔からサッカーを見る場所でした。いや、どのスタジアムも見る場所なんですけど。同じ東京の西が丘サッカー場は『憧れの場所』とか『聖地』というイメージで、国立は自分からは遠すぎて、『見る場所』なんですよね。